ー僕の左ー
いつも君と行ってた場所を一人で行ってみた
“君が隣にいたらいいのに“
そう思った
特別な場所に行ったわけでもない
スーパーやショッピングモール
そういった“日常“に君はたくさんいた
僕たちはきっともう前と同じ気持ちでは
一緒にいられない
でも、君を好きな気持ちだけは
これからも変わらないんだろうなと思う
君の右には今、誰かいるのかな
誰もいないといいな
ー300kmー
君がこの街から旅立った
どんな理由で新しい地へ歩もうとしているのか
理由は知らない
同じ街にいた頃、どんなことをしていたのか
それすらも知らない
“同じ街にいる“
その唯一の共通点だけがきっと僕の心を繋いでた
別に会いたい気持ちがあったわけではない
二度と会うこともないって分かっていたけど
偶然会うことも、ばったりすれ違うことすらも
本当にもう、ないんだね
この街のどこを探しても君はもういない
僕の気持ちだけがこの街に残されている
ー聞きたいー
今日はどんな一日だった?
どんな出来事があったの?
どんなお話を、どんな表情でしたの?
誰と笑い合ったの?
どんな景色を見てきたの?
どんな楽しいことがあったの?
どんな嬉しいことがあったの?
どんな辛いことがあった?
泣きたくなるようなことはなかった?
僕にたくさん話してほしい
たとえ小さなことだとしても
君の過ごした一日をたくさん知りたい
君の声が聞きたい
ーよく頑張ったねー
君は辛いことがあっても自分で解決しようとする
それはとっても立派なことだ
でも今の君は、考えることもできなくなってるでしょ
自分のことも受け入れられなくなっているでしょ
息をするのも重たくなっているでしょ
それは十分に頑張ってきた証拠だよ
もう休もう
人は疲弊した心を回復させるのには
思っている以上に時間がかかるの
君はもう苦しむ必要ないよ
上を向いて深く深呼吸してごらん
涙も流していいんだよ
ー永遠ー
この世に永遠なんてない
僕はそう思っている
愛なんていつか終わる
友情や街や自分も
一生変わらないと自信があったものも
ふとした瞬間に終わりが来ることがある
なのに、
“永遠であってほしい“と願いたくなる君と
“永遠を信じてみよう“と思える自分と出会えた
こんな奇跡みたいなことが僕に起こるだなんて
思ってもいなかった
ああ、生きててよかった