伝えたい
隣の席のサッカーが好きな男の子に好きって伝えたい。
毎日辛いって伝えたい。
信じてって伝えたい。
みんなと同じにしないでって伝えたい。
私にとって君は友達なんかじゃない、好きな人って伝えたい。
架空の話である。
なぜなら非リアだから。
この場所で。
私はある歌を真似してこの場所であることをする。
カーディガンを脱いで。
三つ編みをほどいて。
靴を脱ぎ、少し高いフェンスをよじのぼる。バランスが取れない。フェンスに手を着いて、バランスをとる。
緩くカーブのある腰まである髪の毛を見ると、今までの思い出が蘇る。
おそろコーデとして、髪型をそろえた日々。
真新しい制服を見ると、泣けてくる。
でも、私はその関係に終日を打つ。
もう、だれも信用出来ない。
あぁ…もう終わりなんだ…
…助けて…
ガチャッ…
屋上の鍵が開いた。
え…?何してるの…?
あ……ごめんね…耐えられない…
へ…?なっ、どうした、え…?どういうこと?!
…え?は…?
ごめんね
さようなら。
私は、そうやって屋上のフェンスに足をかけ、向かい側に立つ。
友達が、助けようってしてたけど、助けられなかった。
あぁ……
終日を打って、全てを終わりにした。
私は、この場所でこの髪型で、この服装で、
自殺 した。
誰もがみんな、変わりたいって思ってる。
例えば、勉強もできて運動もできるAくんがいる。
次に頭も悪く、運動もできないBくんがいる。AくんはBくんみたいに変わりたいと思っている。
BくんはAくんみたいに変わりたいって思っている。
なんでこう思うのかというと、AくんはBくんの優しい1面を見たからだ。
どうやったって、Aくんには出来ないこと。
Bくんは、Aくんの不器用な一面を見たからだ。
そうやって、自分の足りないところをも持っているところを見て、誰もがみんな、かわりたいっておもっているのだ。
女優の私は最近、最近はやった漫画の主演を務めた。
何年かが経ち、それが、カンヌ国際映画祭に出ることになった。わたしはその前に体調を崩してしまっていたが、なんとか回復し、当日には行けることになった。主演を務めることとなったときは、とても忙しくなると思っていたが案外忙しくなかった。きっと、みんなベテランだったからだろうと、思う。その映画が選ばれた時と同時にわたしは女優の最優秀賞をもらった。そのとき、お正月にすら会えなかった、親の姿が私の目に入った。その時だけ、目が合ってしまった。
それは記者に撮られなかった。
日本の大阪から、カンヌまで何時間もの時間をかけて来てくれたことに感動しそうになった。
目に涙を溜めてると、賞がもらえたからと勘違いされた。
私が久しぶりに実家へ帰ると、両親が、満面の笑みで花束を持ち、迎えてくれた。
カスミソウの花がたくさんある。
カスミソウ……
私はカスミソウがおめでたい時に使われると知っている。
わたしは花束を受け取り、その場で泣いた。
えー?どこにも書けないことって何ってどう言うこと?
(そんなんないに決まって…)
…あんたなんか、産まなきゃ良かったわ!
そうしたらわたしはギャンブルにハマり込めたのに!
でも…あいつのせい。妊娠させたあいつのせいで!
でも、女の子だなんて!これでパチスロにも行けなくて、お金は溶けて行って…あぁ!もうやだ!
…そんなんないに決まってるよ。
あはは!そうだよね!やっぱりどこにも書けないだなんて、そんなんあるわけない!
わたしはネットに入り行って出会ったネット友達とボイチャで話す。虐待されてるなんて書けない。