懐かしく思う事かぁ。ないなぁ。通ってた幼稚園の園内とか小学校の校舎とか懐かしいと思うんだろうけど、大人になって、中学生の頃苦しいしかったし、大変だったけど大丈夫だったなって、そこでやっと懐かしいと思って欲しいけどね。
私、不登校で一年以上学校に行けてないんですけど、明日行こうと思ってます。行事があるからその前に挨拶だけ。教室に行くかはわからないけど、別室に。
考えるだけで手足が震えます。みんなは行けて当然だから私と皆んなとの差は歴然なんだなと感じます。
そのせいか全く心が落ち着きません。本を読んでも集中できないです。一度集中してみれば大丈夫だと思うんですが、まず集中できない。昨夜からです。読むのに時間がかかるし、偶に読み直さないとちゃんとした状況が掴めない事もしばしば。
友達とも、お互い遊べたら来週遊ぼうなんて言って、無理だったっていったら未読無視。ただ用事があるだけかもしれないですが、落ち着かない。こんな事で怒るような子じゃないって分かってるのに。
フリースクールを休んで学校に行っていたと言えばスクールの子は劣等感や裏切り感を感じそうだから言わないです。スレもまだ返信が来ないし。
とにかく、頑張ろう。お風呂で本でも読もうかな。
もう一つの物語といったら江戸川乱歩のd坂の殺人事件とかかなぁ。他にもたくさんあるよね。いつか書いてみたいけど、論理的に解決してどちらも読者を納得させなければいけないなんて超難問だなぁ。今の実力じゃあ無理だ。
因みに今は東川篤哉さんの「交換殺人には向かない夜」
読んでます。面白い!
最近はストーリーが全く思い浮かばないので日記みたいになってます。
小説を読んでると思う。なんでそんな綺麗に作者の気持ちや行動を想像させることができるの。
キャラの表情や見た目、店の内装や雰囲気も全て短い文章で分かりやすく表現されているのを見るとやっぱり小説家ってすごい!って思う。私には一生無理だろうな。
本読もうっと。本って面白いなぁ。
あーあ、全部消えました。データもやる気も飛んでいきました。
「合言葉は?」
「ルージュの口紅」
「入れ」
俺はダンボールで覆われた基地に入る。ここは山奥で私有地ではあるが、その権利者が長年行方不明で管理されておらず荒れ放題だ。
そんな中俺たち5人で建てた超デカい基地。
ビニールで雨を凌げる簡易的な屋根を設け、貰ってきたテントにイス三脚、ソファーまである。テントとは別に6畳ほどあり、床はレジャーシートで覆われていて、周りはダンボールで覆われてそれをさらにビニールで覆っているので虫や風を心配する必要はない。
「おぉ、久しぶり」
「夕方からなんて珍しいね。もう来ないかと」
中にはユズキとサクラが居た。
ユズキは、いかにも女っぽい性格でいつメンの4人に少し舐められていて、いわゆるイジられキャラ。
サクラは、フッ軽く、逆に気分がいいときはノリがいい。
俺はこの二人は珍しいと思ったが特に気にせず大富豪しようと提案した。
大富豪も中盤、俺のカードが残り6枚。3枚の8と一枚のジョーカーで革命を起こしたときだ。
すごい勢いで扉が叩かれる。俺たちは揃って「合言葉は?」と聞くが余りにも外にいる奴の声がテンパっているので俺は扉を開けた。外にはヒロシがいる。
「良かったいた!はぁ、はぁ、あっちに」
「一旦落ち着け!...どうした?」
「し、死体が、すごい血がいっぱい」
「またか!」
俺は靴を履いてヒロシの方に駆け寄る。
ここ最近、猫の死体やら鳥の死体やらが基地周辺に捨てられていることが多いのだ。実際寿命やら食物連鎖やらで死んでしまった動物たちが大半だろうが、明らかに量が増えている。人の手で捨てられているとしか思えない。
「違う、に、にに、人間だ。人間っが、いる死んでる。」
「は?」
本当なら洒落にならない。
「嘘でしょちょっと待って。」
「う、嘘じゃない。本当だ。」
「ちょ、ちょっと、そんなつまらない冗談やめなよ!」
ユズキがヒステリックに声を荒げる。
その声で更に不安が押し寄せる。
「ど、どこで見たの?!どんな死体だったの?冗談じゃないでしょうね!?」
「ち、小さい小屋の裏だ。はぁ、はっ、男の、嘘でも冗談でも、ない」
ヒロシは息を切らしながら言い終えたとき、雨が降ってきた。夕立だ。山で雨が降れば大変だ。足元はすべり、最悪帰れない。しかし雨は遠慮もせずに雷まで呼んできた。
ヒロシが冗談だよと言い出す事を祈るが顔を青くするだけで何か話そうともしない。俺は何も考えず基地に入る。
ヒロシも何も言わず中に入る。
基地の中には静寂があった。本当なら人が死んだとなれば警察に通報して、救急隊員を呼んで、大騒ぎの筈が、俺たちはただ大雨の音を聞いていた。
軽く現実逃避をしていたのかもしれない。
これだけ大雨が続けばダンボールまで濡れるかもしれないな。もしそうなら張り替えないとなとどうでもいい事を考え始めた時だ。
「本当なの?」
痺れを切らしたかのようにサクラが声を上げた。
「あ、ああ、ナイフが刺さってて、あたりは血だらけ、目玉が飛び出て、うっ」
ヒロシはその死体を鮮明に思い出したのか口を抑えて下を向く。
「じゃ、じゃあもう警察呼ぶぞ。いいんだな?」
俺はヒロシの目を見るがとても嘘をついているとは思えない。スマホを取り出し画面を開こうとタップするが反応しない。電源ボタンを長押しすると充電がないことを知らされた。そうだ。最初は軽い気持ちできたからスマホなんて使わないと思っていた。
「充電がない。サクラ、お前が電話してくれないか」
「わかった。」
サクラは自身のスマホを取り出し電話をかけようとする。
「あ、圏外だ。え、いつもは電話繋がるよね」
「あ、雨の影響かもしれない。どうしよう」
「な、ナイフで刺されたてたって事はさ、殺人...だよね。犯人は?昨日までそんなの無かったでしょ。」
ユズキか声を振り絞って言う。確かにそうだ。
「ユズキの言う通りね。それに、この雨じゃ私たち帰れないわ。」
「ここは雨が止むのを待とう。地面が緩いことには変わりないが、雨が止めば行動範囲は広がる。」
「でもこんな大雨が続いてみて。土砂災害に巻き込まれるかも。それに何より雷よ。ここに直撃する可能性も高いじゃない」
「それはしょうがない!どうしろって言うんだよ!こんなら大雨の中足元も見えず助けも呼べない状況で下山しようってのか?」
「それもそうだけど....」
サクラは黙る
「そうだよ!そこら辺に犯人がいるのかもしれないのよ!」
ユズキが便乗する
「4対1なら負けないよ。」
「中学生の男女四人で何ができるって言うの!?犯人が一人とは限らない。ナイフを持ってるかもしれない。そ、それに....3対1っていう、可能性も捨てきれないんだよ」
ユズキはチラッとヒロシの顔色を伺う
「お、おい、俺が犯人だって言うのか?」
ヒロシが慌てる。
「だってそうでしょう、第一発見者なんだから!」
「ここに3人同時に居たからって、誰かが犯行できないことないだろう?!殺してからくることもできる!それに比べて、俺が犯人の場合第一発見者として前に出るってのは致命的だ!!犯人がそんなことする筈ないだろう!?」
「そんなの知らないわ!ま、まずそうよ。私たちは死体すら見てないじゃない。まだ信じてないからね。雨が止んだら皆んなで確認しましょう!」
「あぁ、わかった。だからそれまでは穏便に過ごそう。喧嘩で一人行動なんかになったとしたら危険度が跳ね上がる」
「はぁ、それもそうね。一度冷静になるわ。悪かった」
これを最後に会話は途絶えた。
小さな机にはトランプが散らばっていて数分でここまで空気が悪化するのかと思った。
革命をして3を出し、ジョーカーが既に全て出ているので流れ、最後嫌がらせとしてQで3を消してやるつもりだったのに。
なにもせず30分ほど経っただろうか。
「今何時?」
「5時。」
夕立のくせになんでまだ雨が上がらないんだ。雷もまだなっているからまだ続くだろう。
20分後
「雨上がったね。」
「今何時?」
「5時20分」
俺はびしょ濡れの段ボールハウスの扉を開けて手のひらを差し出す。しばらく待ってみるが雨が手に当たる感触はない。
俺は外にでて絶句した。あたりは一面真っ白、霧だ。
今までこんな事なかった。これじゃあまた下山することができない。
皆外の様子に察したようで何も言って来ない。
「電話は繋がる?」
サクラとユズキ、ヒロシが確認するが全員ダメだった。
サクラの充電は残り70%、ヒロシが60%、ユズキが98%、そして俺はゼロパーだ。
「気を紛らますために大富豪でもしようぜ。」
そう俺が提案すると、皆んな同じ事を考えていたのか賛成してくれた。
1時間前の盛り上がりはどこへやら。人数が増えたにも関わらず全くと言っていいほど楽しくない。しかし、すぐそこにある恐怖を和らげるには十分だった。
俺は推理小説を何回か読んだことがあるが、これ状況、クローズドサークルみたいだ。電波の繋がらない、船もない孤島で殺人が起こり、次々に殺されていくと言ったような類のミステリーだ。
「....クマが出たらどうしよう。少しでも地震が起きたらここは...」
ユズキが嫌な事を言う
「そんなの考えても仕方ないでしょ。雨の霧はすぐ晴れるわ。」
ヒロシは黙ってJで革命を起こす。俺は3も4もジョーカーも持っていない。大貧民確定コースだ。
3、4回ほど試合をして外の様子を見ると霧が晴れていた。俺らは深呼吸しながらもヒロシに案内してもらう。
小屋の裏なら100メートル程先だが、油断していたらそれこそ大怪我しかねない。
俺らは雛のように怯えながらヒロシの後をついていく。
途中、俺が転けそうになりながらもなんとか小屋までつく。誰もがこの裏を見たくないと思った。
しかし、自分の目で見るしかない。
俺は貯めずにサッサと見てしまおうと思い意を消して小屋の裏側をみる。後ろにはユズキやサクラが前屈みの姿勢になり、覗き込んでいる。そこには何もないかった。
小屋を一周してヒロシにも見てもらったが、何もない。
「ここに、本当にあった筈なんだよ!信じろよ!」
「でも実際ないだろう。どう言うことだよ」
「すごく不安な思いしたのになんだったのよ!」
「クマかもしれない!犯人が持っていったのかもしれない!俺はちゃんと見たんだ!ここにあったんだ!」
「じゃあ何かしら落ちてないの?落ちてたら信じられるけど、何もなかったらしょうちしないからね。」
皆で捜索を始める。やがて悲鳴が聞こえた。駆け寄るとサクラの足元には目玉が転がっていた。本物か...?正気のない、人間のものと思われる目玉。サクラが柔らかい球体をひらい、土を取ったら目だと分かったらしい。
「ヒィ...」
「気持ち悪い」
俺たちはヒロシを信じることにした。
「ここなら電話できるかもしれない。できないか?」
「できない」「できないわ」「できない....」
「.......」
「下山しよう。ここにいれば危険だ。」
「なに言ってるんだ。いくら慣れた道とはいえ危険すぎる。これから暗くなるんだぞ。基地にはお菓子もあるし、寒いかもだけど、22時くらいになれば心配して探してくれるよ」
「でも、わかった。俺だけ下山しよう。電波が届くところまで行ってすぐ帰ってくる。十分注意するし、スマホの電気もある。心配なら二手に別れよう。」
「二人でも怖いでしょう。相手が殺人犯なのかもしれないのだから。かと言ってどちらかが一人になるのは危険すぎる。」
「俺たちは四人固まって動くしかない」
「犯人も二人の時に殺せば残り二人にバレるからそんな馬鹿な真似しないだろ!」
「わかった。とりあえず夜明けまで皆んなで待とう。四人いれば大丈夫だ。変わる変わる誰かが起きていればある程度の危険は妨げる」
ヒロシは黙ってからやがてため息をついてから基地の方に戻っていった。
ーーーーーーーー
後日加筆予定