神様だけが知っている
自分がいつこの世を去るかを。
医療の発達のおかげで、平均寿命は伸びた。
これって物凄く素敵な事やと思う。
だって大切な人と1秒でも長くいられるんだから。
でも、「人生は限りがあるから頑張れるんや。」
って好きなアニメで言ってたのを聞いて
それもそーやなって思った。
人生ゲームでゴールがあるように、
私の人生にも絶対にゴールがある。
いつそのゴールが訪れるかは分からへんけど、
ゴールする瞬間に幸せな気持ちやったらええな。
この道の先には何があるだろうか。
人生には数えきれないほどの分かれ道がある。
選んだ道の先が真っ暗で見えなくても、私は少ない手がかりを駆使して突き進んでいかなければならない。
時々
この道で合ってたのかな?
あの時に違う道を選んだら今より幸せだったのかな?
って思う時もある。
けれども、
自分がその時しっかり考えて下した決断なら、それでいいんだ。その決断に正解も不正解もない。
選んだ道が思ってたのと違うくても、その道のりを振り返った時に、「案外おもろい道やったわ」って思えたらそれだけでいい。
どんな道でも自分の進み方次第で、「おもろいもの」にできるはずだ。
真夏の海でただがむしゃらにヨットの練習に励んだ高校時代。海面から照り上がる強い日差しが身体中に刺さる。サングラスをかけていても目が痛い。肌は真っ黒に焼けた。髪は恐ろしい程に傷んだ。足には沢山のアザが出来た。SNSで見るキラキラした華のJ Kとはかけ離れた見た目をしていた。
けれども、そんな自分が好きだった。
あの風を斬る感覚。波に乗る快感。微かに感じる塩の味。いつも私が主役だと思わせてくれる太陽。
ただひたすらにヨットを走らせていた。ただそれだけの時間が、その軌跡が、私にとってはかけがえのないものだったのだ。
今は社会に出て、みんなと同じように容姿にもある程度気を配るようになった。メイクだって結構上手だし、髪だって綺麗になった。日焼け止めもくまなく塗っている。周りに綺麗になったね、垢抜けたねってたくさん言われる。
でも、少し、虚しいんだ。
上部だけ取り繕っているこの感覚が虚しいんだ。
あの、ただがむしゃらに足掻いた自分の愚直さ、純粋さが失われているような感じがして。
あぁ、日焼けなんて気にせずあの真っ直ぐな日差しにあたりたい。