今、あの人の胃の中にはカレーがある…。
「週末にカレーはたべたくないんだょ!」
急に意味のわからない事を言い出した。
(週末じゃなくても嫌なくせに)
今日はあの人がキライなカレー
文句を言いながらもひと皿食べ、ニヤニヤしながらタバコをふかす。
「ちょっと行ってくる」
何処に?
聞くまでもない。
パチンコか麻雀か…そう偽って女の所でしょ。
(どうぞご勝手に)
ちゃんと帰ってきてご飯食べるだけかわいいもんだゎ。
あの人のいない夜
朝までが私の自由な時間だった…
今日までは……。
早朝の電話は私に永遠の自由を伝える。
病院には冷たくなったあの人と
憔悴しきった女がいた。
私は女を見て微笑む
「ご苦労さま…」
今、あの人の胃の中あるのは…
あの人の大嫌いな
私の作った
茄子とひき肉のカレー
【君と最後に会った日】
春になると
道端でよく見かける可愛らしい花がある
薄い水色のちいさな花
小学生の時、母に見せたくて
摘み取るのだが、花が落ちてしまう…
悔しくて家に帰り、図鑑を広げた
【オオイヌノフグリ】??
なんというネーミングセンス!
あんな可憐な花に…
いやある意味繊細というトコロはあっているのか?
以来…
あの花を見ると微妙な気持ちになるのだ。
【繊細な花】
【あなたがいたから】
ってすごいな…
【あなた】
家族や恋人から動物にいたるまでと範囲は広い
感謝、恋心、喜び、慈しみ、嫉妬、怒り、恨み
人間の生死と喜怒哀楽には必ず
【あなた】
がいるだろうから
素直に感謝のコトバなぞ書きたくなくて
色々考えてみたけれど…むずかしいな
あなたの【あなた】は誰ですか?
初めての傘
開きうれしそうに引きずる
曇天…
「穴があいちゃうわょ」
聞こえないふりは上手
「あっ!あめっ」
あぁ…降ってきちゃったか…
「はやくっこっちきて!」
「小雨だから大丈夫ょ」
「だぁめ!あたしがさしてあげるっ」
幼子のさす
腰屈め入る
相合傘
【相合傘】
もうすぐだ…
うだるような暑さが、少し和らぐ頃
とある場所でソレを入手する。
大量の水に入れ、火をつける…おっと、塩を忘れるなよ!
弱火でコトコト1時間弱
もうすぐだ…
冷蔵庫で相棒が待ってるぜ
もうそろそろか?
よし、お待ちかね!
茹でおおまさりの完成だ
プシュッ
ぷはーっんンまいっ♪
え?そうじゃない?
落花違いだったか…!?
【落花もとい落下】