8/19/2024, 10:08:16 AM
【ソラモヨウ】
誰かの心のように大荒れで
もういっそそのまま狂ってしまえばいいのにね
8/18/2024, 10:30:07 AM
【鏡】
硝子の向こうに広がる世界
映るのは真実か虚構なのか
手を伸ばしても触れられない
存在しない、なのにそこにある
「代わって欲しいな」
此処にいる、わたしは言う
「代わってあげる」
存在しないあなたは云った
ぐるんと世界が回転をして
わたしはいまどこにいる?
また代わりばえしない
アシタガハジマル
8/17/2024, 10:09:29 AM
【いつまでも捨てられないもの】
ぼろぼろになったぬいぐるみ
幼い日の思い出
目に見えない大切なもの
みらいの私のたからもの
8/16/2024, 10:19:59 AM
【誇らしさ】
薄い唇をきつく結び、君は
泣き出しそうな睫を震わせ天を仰ぐ
泣かないと決めた大きな瞳からは
涙がとめどなくあふれ肩を震わせる
国民の期待という名の重荷にあえぎながらも
届かなかった表彰台
それでもなお鮮烈な夏に燃えた青春は
誇らしい残像となって遺るだろう
暑さと喝采と共に
五輪というゆめを観ない私の記憶にも、きっと
8/15/2024, 10:12:12 AM
【 夜の海 】
潮騒に目を覚まし天を仰ぐ
降り注ぐ流星群
満月と吸い込まれる群青の空
まだ暖かい砂の上をゆっくりと歩く
歩く、ひんやりとした波の中
ここは秘密の、わたしのゆめ
暗い水面から一斉に浮かび上がるクラゲ
水面に映る星座はうみのなか
すべてが反転する
空を飛ぶお魚、泳ぐわたし
反転するここでは絶望が希望に
ものがたりが現実に
現実は空想にかわる
溶けていく夜の海
覚めてゆく夏のゆめ
これはうつつか、まぼろしか
冷たい波に飲み込まれ
やがてわたしはカニになる