NoName

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7/3/2024, 10:56:43 AM

【この道の先に】

アフリカのルーシーから始まった人類の旅
道無き道をひたすら進む 北へ
倒れ朽ちても、なお新しい命が北を目指す
気が遠くなるくらい果てしない時間の末に
やがて道ができる
遊牧民 交易 シルクロード 戦争も
人の歴史は道と共に広がっていった
まるで血管のように張り巡らされた道
それを利用している生き物は人間だけ

空をみるとただひたすらに広く
地上はこんなにも狭く
短時間で移動できる
それを人は便利と言う
道がない世界を想像してみる
この道の先に待っているのが混沌ならば
不便でもかまわない
道の無い世界で
わたしは獣道を迷いたい

7/2/2024, 10:49:05 AM

【日差し】

焼けつくような強烈な熱が肌を焼く
ひりひりと波の中
はしゃいで疲れて砂の上
目の前を蟹が横切る
生きている!
そう、わたしたちは生きているのだ
確認するように今を全力であそぶ

7/1/2024, 10:47:32 AM

【窓越しに見えるのは】

ガラスの向こうに見えるは夢
朝の光と共に
霧のように消えてしまう
窓を開けて向こう側へ行けたなら
なにかが少しは変わるのだろうか
そんなことを思いながら
わたしは未だこちら側から動けずにいる

雲にかかる虹
虫取網を片手に虫を探す子供たち
雨上がりの雫にキラキラ光る向日葵
走り回り楽しげに吠える子犬
これはいつか見た夢
いつか見た風景
本当にあった出来事

窓を開けて
両手を広げて飛び込めば
きっと行ける
あの素晴らしい世界へ

だけど
わたしは未だここから動けずにいる

6/30/2024, 10:11:14 AM

それは物語の始まり
糸と糸とをたぐっていくと
やがて抗えぬ縁となって
繋がっていく
その糸を切らぬ限り

ところで、今を生きる
わたしの糸はどうだろう
例えばそれを満員電車で想像してみる
絡まりあった赤い糸、縄
身動きとれない
あまりにも人が多すぎる
からまった糸は引きちぎられて
人が多い現代の方が
赤い糸をたどれない
逆説的な皮肉

【赤い糸】

6/29/2024, 10:46:34 AM

乾いた地面に蟻の行列
空には大きな入道雲
空気が湿ってきた
もうすぐ、雨がふる


【入道雲】



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