4/22/2024, 3:52:01 AM
冷蔵庫の光が目に染みる。
水を取り出して扉を閉めると、先程よりも濃い暗闇が視界を覆う。
ベタベタの髪、昨日と同じ服。
布団に入る気にはなれず、散らかった床に先程までと同じように座る。
いつもならお気に入りの音楽を聞いていたこの時間、でもスマホに触れる気になれない。
いつの間にかスマホの無い静寂に慣れてきたけれど、思い出すのはあの日の記憶。
悔しい……悔しいよ……。
悪いことを言った。
嫌なことを沢山言われた。
一つ言い返すと、三倍も四倍も言い返される。
私だけが悪い。
世界にそう言われてるみたいで、逃げられなくなる。
紙を破いても、枕を叩いても、胸の痛みが私を縛る。
あんなに仲良かったのに……。
喧嘩する前の、皆と楽しかった時間を思い出すと視界が滲んだ。
私の頬を伝う、それだけが、私の味方なのだと思うと拭くことも出来なかった。
「雫」