「あの子はちゃんとしてるのに貴方は全然…」
姉妹や兄弟である限り大体比較はつきもの
両方をおんなじくらい愛してくれる親なんて珍しい位
そりゃあ性格も違えば学力も運動神経も何もかも違う
でもおんなじ親から産まれてる
なにもそんなに贔屓しなくたっていいのに...
私はずっとあなたの後ろをついてきた
なにもかも見よう見まねで過ごしてた
結果、1人では何も出来ない人間になってしまう
薄々気づいてはいたんだ
上の子の方を可愛がる親はきっと
1人では何も出来ない下の子よりも
自立している上の子の方が良いんでしょう?
君の背中がどんどん大人になっていくのに
私が何一つ変わらないことに焦りを感じても
どう変わればいいかわかんないんだよ...
爽やかな笑顔
なんて綺麗
思わず凝視する
君は私の視線に気づいたあとまたあの笑顔で笑った
君はいつも通りの笑顔で笑う
明日も明後日も笑ってくれるだろう
そんなことを考えているとふと思う
笑ってくれなくなる日は
きっと冷めてしまった日だろう
言わなくてはいけないのに上手く言葉に出来ない
でも知らない方が幸せ?
今後のために言った方がいい?
自問自答を繰り返す日々
そんな日も君はいつも通りの笑顔で笑ってくれる
ああ、
まだこの笑顔を見ていたい
まだ言わなくていい
君はまだ知らない方が良い
君には知られたくない
なにも知らない無邪気な笑顔で今日も笑って欲しい
医者に余命宣告された日
一番に考えたことは君のことだった
そのくらい私は愛していた
いつまでもこの幸せな時間を過ごしていたかったのに
でも君に言ったらもういつもみたいな笑顔で笑ってはくれない
私は君の笑顔をずっと見ていたい
まだ大丈夫
きっとまだ言わなくて大丈夫
だからもう少しだけ…
結局は嘘なんて全部自分のためにつく
言い訳で使う嘘だって 全部自分が傷つかないように
嘘も方便っていう言葉だって自分に都合が良いからついてるだけ
じゃあやさしい嘘は…
他人の為につく嘘
自分にはなんの利益も出ないのに
相手のことを思って吐く嘘
でもそれもきっと相手のことを思ってやさしい嘘をついている自分に酔っているだけ、
なんて捻くれたことを考える
でも嘘なんて所詮ただの言葉にしか過ぎないんだから
バレなきゃいいんだし
だから今日も自分を守るために嘘を吐く
嘘に嘘を塗り重ねる
瞳を閉じてまた開ける
瞬きしても抑えきれない
ぼろぼろと溢れる涙を拭う気力もない
ただただ涙を流す
悲しいからじゃない
今まで抑えてきたものが爆発したような
共感してくれる人は?これを理解してくれる人は?
私と一緒に涙を流してくれる人は?
欲しいけど欲しくない
私の一番の願いは
今の状況にもう二度とならないことだろう
これを乗り越えたら楽しい生活がある?
そう思う?
貴方は私の気持ちを分かってくれる?
何か一つあなたへ贈り物が出来るなら
数十分経っても答えは出ない
ふと、私はいつも何を貰っているのか気になった
でも漁っても漁ってもあなたから貰った贈り物なんて沢山あるわけではなかった
でも貰っている気になっていた
それは服や物ではなく想い出
場所や時間ではなくて言葉
愛する人から貰う「愛してる」は
他の何にもかえることの出来ない
お金で買うこともできない
大切な想い出になるんだと