衣替え
肌寒くなってきたひんやり涼しい
そろそろ冬物を着る。
外を歩くとまだ半袖の人もいる。
冷たい風が少しばかり吹いてる。
運動をすればちょうどいい温度
だろう。でも僕は運動はしない。
だからウォーキングをしてみる。
歩くことはそんなに酷と感じない
結構遠い距離まで歩きたい、そう
何かに勧められたように錯覚して
歩いてみた。普段見ない道、景色
全てが新しく感じた良い気分だ。
なんか楽しくなってきた。初めて
運動が楽しいと感じた。身体が
温まってきた。汗が少し出てきた。
暑い、半袖になりたい。そう思い
上から着けていた上着を脱いで、
半袖になった。涼しかった。汗を
かいてちょうどいいように感じた。
運動は楽しい。自分が新しくなった
ように感じた。
衣替えはまだ先になるかもしれない。
始まりはいつも
校門から出ていつもの路地を歩き
横断歩道まできた。
「明日地球が終わるとしたらさぁ...」
会話は急に始まる。
「お前何する?」
誰でも一度は考えたことがあるような
答えがあるわけではない質問を聞いてくる。
「まぁ寝てるかな」
答えはない。だからその時その時で
思ったことを言う。無愛想に見えるかもしれない。
でもそうやって人と関わってきた。
「お前いつでも眠そうだもんな」
質問を振っておいてこの程度で終わる会話だ。
もっと広げれば良いのにとか
たまに思うけど言わないようにしている。
唯一の友達だ。ここで失うのも惜しい。
きっとこのままこんな感じで会話してれば
ずっと友達でいれる。1人になるのは嫌だ。
「じゃあさ...」また話を続けてきた。
そう思いつつも僕はこの質問を楽しみにしているのかも
しれない。こいつからの質問がなければ会話は
続かない。ありがたいとも感じている。
「無人島に行ったらさぁ...」
また無難な質問か。
「なんで無人島になんで漂着したか考える?」
急に変わった質問が来た。なんだかワクワクした。
「そうだなぁ大体の人がそうじゃないか?」
ワクワクはしていたがいつも通りをなぜか
僕は演じた。いつもの僕じゃない僕を出すのが
恥ずかしかったのかもしれない。
こいつはたまにワクワクさせてくれる。
僕の何も面白味がない学校生活に
こいつが入ってきてからは少し楽しく感じた
最初の会話で無愛想な感じになってしまっていた。
だからなぜか僕の中で無愛想を崩すのに
羞恥があったのかもしれない。
「そうだよなぁみんな考えるよな。
じゃあさもし一緒に船に乗ってる人達がいて
その人達がどこに行ったとかっていの1番に考える?」
確かになと思った。
「人間ってみんなまず自分のことを考えるじゃん。
それってなんでなのかなって思ってさ。」
ワクワクした。なぜかなぜだかワクワクした。
何か面白いかもしれないそう言う好奇心に
狩られた。こいつは俺を楽しませてくれるそう感じた。
僕は人間の心理的部分の興味があるのかもしれない。
決してこいつと気が合うと言うわけではないが一緒に
いれる。これも何か人間の心理なのかもしれない。
そう考えさせてくれる存在がこいつだ。
僕をワクワクさせ僕の退屈で何も面白味のない
生活を変えてくれる存在になる。そう感じた。
僕をワクワクさせる始まりはいつもこいつだった。
だったら無愛想な感じを変える決意の
始まりは僕でいたい。
「確かにな!人間ってなんでそうなんだろうな⁈」
急に明るくしてみた。少しは始まりになれたかな。