追い風がなんだって言うんだ
ただの風に一喜一憂してまるでパブロフの犬じゃないか
涎垂らして幸福を待ってちゃ仕方ないし
けれど踏み出した一歩目が間違いの方が多いし
明日が必ず来るなんて確証がないから怖いよ
生きるのは恐ろしいよ
目的地が死ならみんな追い風だよ、はは
ねえ全部が私のせいみたいだ何もかもが不幸みたい
不幸が流れ続けるニュースと死んだ人の名前が載る新聞
毎日が世界の崩壊の音で溢れてる
悪い時が悪かったのか良かった時が良かったのか
惰性で抽出していく命の残り滓だ
主観で縊死する水溜りみたいに消えていく
泥みたいに生きてなんの価値がある
誰にも責任を渡したくないだけだよ
悲しみも憎しみも喜びも死も何もかも私のもの
追い風がなんだって言うんだ
命が落ちた時、始まったのか終わったのか知ってるのか?
いずれにせよただ時が過ぎるだけ
風薫るゆらゆら酩酊のさなか幸福に満ち満ちて。
追い風
変わらないものはないから
あなたといる時間がいっとう愛おしくて。
変わらないものはない
陽の上らない空にカーテンを開けて
サンタの殺害方法を空想するつまらない大人
チョコレートに入れるマシュマロより溶けてる思考
ミルクとクッキーは私が食べるのよ
知りもしない聖人より私のためのキャロルを歌う
捕まえられれば一生クリスマスじゃないかなあなんて思いながら休みには程遠い水曜日クリスマスに完敗。
クリスマスの過ごし方
響け鐘の音
だれが怪物でだれが人間か
何が正義で何が悪か
すべてベルの音だけが知っている
主よ憐れみたまえ生まれながらの罪人を。
ユーゴーのNotre-Dame de Parisと舞台のノートルダムの鐘、全部すきです。だれもが被害者のあの世界が好き。
ベルの音
例えば靴の片方、鍋と蓋
星と太陽、あなたと私
欠けたら足りないなんだか
あるべき姿じゃないから寂しい
まるで比翼の鳥ね
あなたなしでは生きられない
どうせなら初めから終わりまで夜も明かさないまま
寂しいと思う時は大抵、本来の姿よりも物足りないから空間が目立ってそういう感情になるのです。ドーナツの穴、バウムクーヘンの穴、初めから終わりまで空いていたなら寂しくはないのに。
寂しさ