元気で明るいヒーローくん。
めげない挫けない、そんなヒーローくん。
君も、人なのだから、悩まないはずなのにね。
助けて欲しいと思う日もあるだろうに。
どうしようかと、考える時もあるだろうに。
ねぇ、ヒーローくん。
君のこと、誰が助けてくれるの?
肩を貸してくれるの?抱きしめてくれるの?
どうしたの?と、問いかけてくれる子は?いないの?
ねぇ、ヒーローくん。
君が泣いているうちに、挫けているうちに、助けを求めている君を、気に留めないで、にこやかに笑っている彼彼女らを、君はどう思っているの?
ねぇ、ヒーローくん。
ほらまた君は、笑って助けに行く。みんなの笑顔のために、誰かのために。
ねぇ、ヒーローくん。
こんなに世界は、君を助けてくれないのに。
君は、微塵も救われていないのに。
それでも君は、ヒーローで、いるのだね。
ねぇ、ヒーローくん。
君を救ってくれない世界を、自身を救おうとしない君を、僕は。
僕は、許せそうにないよ。
宝物は、私が宝と思ったものがそうであって。
ええ、もしかしたら。
ええ、そうね。
コレは、貴方から見たらゴミかも知れないけれど。
燃えよ、燃えよ、盛えよ。
この灯火は、我が心情。業火の如く。
小さな炎と侮るなかれ。
小さな炎と言えど、貴殿を魅せることは充分よ、容易きことよ。
ええ、ええ。
ご覧なさい、怯えるならば、近づきなさるな。
しかし、手に入れたいなら怯えなさるな。
我が心情は、まだまだ燃え咲き足りぬよ。
ぜひぜひ、我に、恋という業火を教えてくんなませ。
想い出をたくさん、たくさん積み上げれば、私の財産になると、どこかの誰かが言っていた。
もし、もしもよ。
その積み上げが積み木のようだったら、財産にもならないじゃない。
だって、崩れればお終いじゃない。
積み上げたものが財産ならば、崩壊すればそれは遺産になってしまうじゃない。そんな想い出は残るだけよ、価値もないの。
そう思わないと、やってはいけないの、私。
……間に受けないで頂戴ね。もしもの話よ。
ただのジョークよ。
冬になったらようやっと、彼と長い時間を過ごせるの!
夏はダメね、彼ってば熱烈すぎるわ。
身を焦がすほどの恋とは、このことね!
ふふ、いやね!焦がすのではなくて、溶けるでしょうって返してちょうだいな!ね!
……私は雪だから、冬にしか会えないわ。けれどね、私にあんなにも熱烈な視線をくれるのは、貴方だけなの。
誇りに思って、お願いだから。
雨なんか、降らさないでちょうだいね。