遠くの空へ
子供の時、風船が好きだった
デパートで風船を貰ったのだが、帰り道に誤って手を離してしまい、そのまま空に飛んでしまった
遠くの空へ風船一つが飛んでいくのを見ていて、なにか不安や悲しみの気持ちを抱いた
果てしない空に想いを馳せ、ちっぽけな自分を子供ながらに意識してしまい、途方のない孤独を刹那に感じたからな気がする
大人になった今、孤独は多少克服できた気がする
今度、風船を貰う機会があったら空に飛ばし、風船のいく末を見届けてやる
元気かな
元気かな?
と聞かれたら必ず元気と言ってしまう
そもそも自身の元気バロメーターを把握できていないため風邪さえ引いてなければそれで元気と認識してしまうが身体の維持管理を見直そうかな
同時に気の元というのだから精神的にも気配りをしてあげよう
そして明確な目的を持つ、そうすれば活力は自然と湧いてくる
目的さえ決まれば足は自然と前に進むものだから
桜
桜が今年も無事に咲いた
両親と見た桜
友と見た桜
妻と見た桜
今年は1人で桜を見ることにした
ゆっくり静かに桜を見た
改めて美しいなと思った
今年も頑張って生きていこう
そして来年もこの場所で桜を眺めよう
桜よ、また来年
秘密の場所
子供の時、好きで友達と秘密基地を森のなかでよく作ったものだ
親に内緒で自分たちだけの居場所を作ることになんともいえない喜びを感じていた
自由への希求だったのかもしれない
大人になり、働き、自分だけの棲家も手に入れた
しかし、あの時の喜びには何故か勝らない
それは社会という大きな枠に囚われているいるからだろうか
風が運ぶもの
先日、仕事帰りに海岸沿いを歩いた
普段であればすぐに帰路に着くのだが、ふっと寄りたくなってしまった
まだ風は冷たいが、この冷たさが疲れた身体には気持ちが良かった
たまにはこういう寄り道も悪くないな
また、春になったらここにこよう
その時はもっと気持ちよい風が吹くはずだから