今にも凍りついてしまいそうな
あたしの身体は キミ とお揃いの
茶色チェックのマフラーに包まれる .
あたしがどれだけ待っても
キミは来る気配なんてない .
空を見上げると 雪 が降ってきた .
雪なんてこんなにしっかり見たのは何年ぶりだろう .
あたしが雪に夢中になっているとき
後ろからあたしの大好きな香りが漂う .


“ 遅くなってごめん . 行こっか . ”

キミはまだ気づかない .
あたしの気持ちを .

20歳＝大人
として見られがちだけど
そんなに気を張らなくたっていい
今まで通りでいい

“ 大好き ”

“ あたし ” がそう思うほど ,

“ キミ ” は離れていく .

涙で目の前がすくんでも ,

“ 三日月 ” の薄らとした光は

キミの笑顔を照らした .