「ジャングルジム」
幼少期に通っていた幼稚園が閉園したらしい
ブランコや滑り台、ジャングルジム。園で飼育していたうさぎと亀。色々と思い出すが、一番印象的だったのは園庭に咲く立派な藤棚である
あの藤の花がもう見られないのは、なんだか少し寂しい
「声が聞こえる」
社内食堂では宿直勤務をしている人が、勤務終わりに夜食を食べにくる
食堂にはテレビがあるが基本垂れ流し状態で誰がリモコンを持っているのかは分からない。そもそも誰も持っていないのかもしれない
その日も数人の上司と同僚と集まって世間話や仕事の話に花を咲かせた。私はカップ麺を持参してその輪の中に入る
テレビからは深夜アニメの音声が流れていた
森久保さんが無理して10代のキャピキャピした声出してるときの声がする…。すごく気になるし、職場の人いるから少し気まずい
結局何のアニメだったんだろう
追記:前にバラエティで10代の声出すの結構しんどいって言ってた気がするので、それ以来10代の高い声をした森久保さんの声を聞くと慰労の念を送ってしまう
そのバラエティを見たのが昔すぎて本当にそんな事を言っていたのか、真偽の程は忘れてしまい慰労の念だけが残ってしまった
「秋恋」
体育祭の実行委員をしていた私は、開会式では実行委員として前に立っていた。その日は体育祭の予行演習の日で、偶然私が立っていた近くに彼は整列していて
一目惚れだったらしい
体育祭の本番の日。一番前に整列している人と場所を変わってもらったそうだ
それから色々あって、秋の始まりに始まった恋は秋の終わりに実を結んだ
「大事にしたい」
かわいいクッキーやひよこの饅頭など
大事にとっておきたい、飾っておきたい気持ちに駆られるが、この子たちは今食べてもらえないとじきに腐ってしまう
それはそれで可哀想に思えて、いっそひとおもいに…ぱくりと食べる。美味しい
「時間よ止まれ」
私が4、5才の頃
人間は今の年齢で生まれてきて今がずっと続くんだと漠然と思っていた。赤ちゃんの時の記憶が一切なく、自分が歳をとっているという感覚がなかった為に生まれた勘違いだ
あの頃はある意味、時が止まっていた