「忘れられない、いつまでも」
初めての出産。なかなか産まれず予定日を10日程過ぎて、やっと出逢えた我が子
我が子に会うのを分娩台の上でソワソワしながら夫と2人で待った。暫くして、お風呂で綺麗にしてもらって白いおくるみに包まれた産まれたばかりの我が子と対面した
夫は涙ぐんで喜んでいて、私はそれも嬉しかった
腕の中でふにゃふにゃしている可愛い我が子の顔をよく見ようと顔を覗き込むと
幼少期の私の妹そっくりの顔をしていた
感動のタイミングで唐突に割り込んできた妹の面影。感動はひっこみ冷静になる自分。そうよね、私も妹も顔似てるからこういう事もあるわよね。いやそれにしても似すぎでは。ダメだ、妹にしか見えん。第一印象が妹だわこの子…
そんな私の横で夫は今だ感動に包まれていた。羨ましい
「一年後」
家族みんなで某テーマパークへ行った
それからと言うもの、ほぼ毎日そこへ行きたがる3歳の我が子
「テーマパーク行こ!」「テーマパークは?」「え?行かないの?なんで?行きたい!」
テーマパークは遠いからそんな頻繁には行けないんだ。すまんな。また来年行こうな。なんて説明で納得してくれるお年頃でもなく…
毎年幼稚園の学年が上がるとクラスの色の帽子が貰えるシステムを思い出し、「幼稚園の帽子の色が変わったら行こう!」でやっとなんとか落ち着いて貰った
一年後、この子は何色の帽子を貰うのかしら。来年もまた一緒に遊びに行って進級のお祝いをしよう
これは余談だが、幼稚園の帽子はリバーシブルでこのやり取りの1週間後には「帽子の色が変わった!テーマパーク!!!」と言っていて頭が痛くなった
「初恋の日」
友人と初恋の話をした
私の恋愛は、恋愛感情が芽生える前に自分で殺してきたので大して出来る話もなく私はほぼ聞き専である
「幼稚園のとき好きな男の子がいた気がする。多分あれが初恋かなあ」と友人
「あー、私も気になる男の子はいたかもなあ。あれ…、でもそれとは別に好きな女の子もいたわ」
「…確かに。私もいた」
元々恋愛としてカウントなんかしていなかったが、なんとなく気付いてしまった。私の幼少期のアレは“好きなクラスメイト!男の子部門一位”だ…
「明日世界が終わるなら」
***
「君と出逢って」
初めて彼氏ができて感動した事は、自己肯定感が上がり謎の焦燥感が無くなった事だった
25歳には結婚して、なるべく早く子供が欲しいわ。というざっくり将来設計と、華の女子高生生活も終盤に差し掛かり男慣れしてない上、クラスの不和で人間不信気味になっている現実の狭間で何となく「そろそろ1人くらいはお付き合いしてないと将来困る気がする…」と思っていた当時
都合良く突然現れたのが今の夫である
お陰で25歳までに結婚できたし、子供も産めたし、私の心の平穏も保たれている。感謝してもしきれない