12/18/2023, 1:27:32 PM
冬は一緒に
生きてくだけで、怖いものがどんどん増えていくの。
雪みたいに降り積もったそれを
溶けるのを待つけれど、春はまだ遠くて。
せめて、あなただけは隣にいてよ。
1人では、この雪に埋もれてしまいそうだから。
もう歩きが鈍くなってきてしまったの。
重たくてなかなか進まないの。
それでも踏み出すしかなから。
どうか凍りつきそうな心を温めて。
12/14/2023, 3:14:50 PM
社会の縮図みたいなクソみたいな環境で、
惨めな気持ちを味わって、強くなると誓って、
強さを履き違えて相手を傷つけた。
今度は間違えないようにと真面目になって、楽しみ方なんて知らないつまらない人生になった。
今度こそはと明るくなって、他人を振り回して傷つけた。いつの間にか嫌われて、人が怖くなって、また顔色を伺うようになった。
変われない。
優しさなんかなんの役にも立ちやしない。
努力なんて空振るしかない能無しだ。
もう自分には何もない。
11/6/2023, 2:15:15 PM
柔らかい雨
いつからか、降り出したそれは止む気配もなく.
サアァッと静かに音をたてた。
小さく透明な粒が優しく弾けて消えていく。
…あぁ、このまま消えてしまいたい。
この身体ごと絵の具みたいに溶けてしまえたら。
そんなことを思うのは、虹になりぞこなった、僕たちだけかもしれないな。
10/30/2023, 7:45:23 AM
もう一つの物語
僕は、何も知らない。
だから、僕は何も語らない。
10/16/2023, 10:17:13 PM
やわらかな光
少女は、小鳥のような歌声で、楽しそうに歌う。
花々のほんのり甘い香りを纏っていた彼女は、
ふんわりと舞い踊る。
軽い声色で口ずさみ、風を切って踊る少女の長髪を
やわらかな木漏れ日が、朱色に染めた。