枝守

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7/12/2024, 10:56:05 AM

これまでずっと

つり革を掴む手が少し震える。呼吸も呼応するように短く震える。周りの人がちらりとこちらを間隙から覗くのが分かる。

ずっと。ずっとずっとずうっと耐えてきたこの気持ちに決着をつけるため、電車に揺られる。




ここから遠く離れた場所に越したあいつを○○○ために
LINEのアイコンに触れ、あいつにメッセージを送る。


「電車乗ってるよ!そっちも乗ってる?」

すぐに来たバイブ音のあと返信を薄目で見る


「ちょっと顔上げてみて」



あいつがにやりと笑うのが視界に入った
今から僕はあいつの初恋を殺す。







覚悟はもうできている。

5/8/2024, 9:08:37 AM

初恋の日


好きです。と言われても僕はその人のことをほとんど知らなかった
強いて言うなら髪に赤い髪飾りをつけていることくらい




僕は初恋を殺した



5/6/2024, 10:50:37 PM

明日世界が終わるのならば

後ろにうしろに、下にしたに
そんな僕が前を向くのはこの瞬間が訪れた日だ。

4/22/2024, 10:43:48 PM

たとえ間違いだったとしても



正義なんてものは所詮その人の中の正義で。

たとえば復讐のために人を殺すのは、その人の中の正義になる

その人の正義を知らない人には、人殺しは自分の正義に反するものとして映るだろう。



 

傍から見てそれが不義でも、その人の中では正義なのだ。
たとえそれが間違いだったとしても

4/18/2024, 11:29:23 PM

無色の世界


もし君が遠くに行っちゃったり、もう二度と会えないってなったらすごく嫌だ

もし君と僕しかいない世界だったら、硝子のようなな景色を見に行こうと手を引きたい





君とだったらこの無色の世界を、迷っていけるから

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