10/9/2022, 11:56:01 AM
色とりどりの洋服に囲まれた彼女はとても美しい。どんな色も似合う彼女は、私の自慢だ。けど、彼女に似合うのは可愛いを象徴するピンクでも、美しいを連想する青でもない。不吉を思わせる赤が彼女には1番合う。
だから、私は今日も彼女を赤く染める。一番美しい彼女に、私は明日も生きる元気を貰う。
けれどある日突然、彼女は赤く染まらなくなった。日に日に彼女は青くなる。君には赤が似合うのに。君は赤を拒み始めた。
彼女が青を超え、白くなった日、私は気づいた。
君はもう、美しい、私の曇った心を照らす赤を、出し尽くしてしまったのだと。
私は、新しい赤を、探しに行く。