オツワイ

Open App
1/27/2026, 3:15:06 PM

【優しさ】
 優しさだけでは、人を救えない。どうして、今になってあなたの言葉を思い出すんでしょう。亡骸を抱えながら、ただひたすらに涙を流す。私が先走らなければ、あなたはきっともっと長く生きたのに。私の方が死ぬべきだったのに。
 「うぁぁぁぁ……」
 声にならない声。呻くほどに痛む喉。苦しい胸を抑える。このままもぎ取ってしまえたら楽になれるだろうか。

_あとがき_
 今日は体力がないのでおざなりです。まぁ書いただけよしとするべきでしょう。

1/26/2026, 8:16:43 AM

【安心と不安】
 安心と不安が行ったり来たり。ゆりかごのように、ふらふらと。時がすぎるほどに概念は曖昧になる。

 「どうしたの?ぼーっとして」
 「あ、うん。ごめん。ちょっと考え事」
 「大丈夫〜?疲れてるなら、無理しないでね。私もいつだって話くらい聞いてあげるからさ!」
 「うん。大丈夫。大体、芽衣が側にいるんだ。悩みなんてあるはずないだろう?」

 ガシガシと、大切な彼女の頭を撫でる。芽衣は始め抵抗したが、撫で続けると大人しく頭を委ねてきた。

 「……そういえば、セット大変なんだっけ?」
 「そ〜だよ〜! 毎回言ってるよね!! 気合い入れてるんだって!」
 「それは、俺と会えるから?」
 「……もうっ! それも毎回言ってるじゃん!」

 そう言うと、芽衣はぷくーっと頬を膨らませてそっぽをむいた。
 俺はそんな芽衣の、膨らんだほっぺたを指で突くのが好きだ。
 「突っつかないでよ、もう」

 俺の可愛い彼女は、そっぽを向いたまま、鏡と睨めっこをしていた。毎度ご苦労なことだ。

 突きながら、ふと思案に耽る。可愛い彼女がいて、こんなにも楽しいのに。どうしてこんなにも不安を感じるんだろう?

 「ほんとにどしたの? 来人。やっぱ今日ちょっとおかしいよ? 今日はお家デートにする?」

 そんな不安を察したのか、芽衣は顔を覗き込んでくる。ああ、今間違いなく幸せだ。そうだ。そうに違いない。
 だから、笑ってないと。

 「……大丈夫じゃないよ」
 「……へ?」
 「ちゃんと分かってる。大丈夫じゃないんだよね」

 「め、芽衣?」
 「だからさ、泣いていいんだよ」

 布越しに体温が伝わる。彼女が俺を抱きしめていた。

 「……何してるんだ?」
 「大丈夫、大丈夫だよ」

 彼女はそれしか言わない。同じことしか話せない人形のようだ。
 そんなの、そんなの芽衣じゃない。

 ……あ。

 そんなの、芽衣じゃない。



 安心と不安が行ったり来たり。ゆりかごのように、ふらふらと。時を過ぎるほどに曖昧になった概念が、一つに結ばれた。

 目が覚めた。


_あとがき_
 改訂するつもりが、結局他のことに気を取られできませんでした。はー。怠惰怠惰。

1/22/2026, 1:46:06 PM

【タイムマシーン】
時間/ループ/パラドックス/遡行/やり直し/未来/過去/現在/機械/近未来/電子

 「やり直しぃ?」
 素っ頓狂な声が教室に響き渡った。
 唯人は神経質に辺りに視線を飛ばして、口の前に人差し指。
 「しー!声でけえって!聞かれたらどうすんだ!」
 「いや……だってさ」
 いきなりタイムマシーンが売られてた、やり直ししてみたいか?なんて言われても頭の処理が追いつかない。

 「んで、どうよ。やり直したいか?」
 唯人はそれを馬鹿真面目に信じているようで、目を輝かせて聞いてくる。
 「……いいや。別に」
 「マジかよ!お前大人だなぁ〜!俺は今すぐ戻って昨日の自分を叱りたいっ!ゲームばっかやってないで課題やれ!ってな!」
 唯人はタイムマシーンの幻想に、歯を噛み締め拳を見つめた。そうまで悔やむなら昨日のうちにやればいいのに。長くため息をついた。
 「お前なぁ……今日のところは見せてやるから、明日はちゃんとやってこいよ」
 「おう!分かってるって!……分かってるからそんな目で見るなよ」

 ……にしても、タイムマシーンか。
 毎日後悔してんのに課題をやらないのと同じで、今変われないなら、過去に戻ったところで未来が変わるわけもないだろうのに。

 唯人がくるりと振り返った。
 「あ、今日時間ある?せっかくだから見にいこうぜ!」
 「良いよ。楽しみにしてる」
 口角が上がるのを感じた。


_あとがき_
 最近、考えながら書くが自然とできるようになったと思います。しかし悲しいことに、いいねはあまり来ないのが現状。技術の向上という裏付けがあるので、そこまで凹みはしませんが。
 今回は「タイムマシーン」への理想と現実を描きました。現実を語った上で、それでも少しタイムマシーンに興味がある主人公の姿にクスッと笑ってくれたら良いなと思います。

1/11/2026, 10:22:06 AM

【寒さが身に染みて】
 寒さが身に染みている。まさか私が寒さを認識するとは思っていなかった。
 そうして立ち尽くしていると、行き交う人が自分の顔を窺っていることに気付いた。雪も降り始めている。人が寒いと感じる温度だ。

 私は改めて、行き交う人たちを見つめ返す。不審がって皆んな目線を逸らすが、構わない。じっと見つめて、それでも分からない。
 私と人に、なんの違いがあるんだろうか。過去から学び、今を生きる。その枠組みはAIだって変わらないのに。

 風が轟々と吹いている。寒さは感じない。それでも吹き飛ばされないように、服を抑えた。

1/6/2026, 4:36:28 AM

【冬晴れ】
 大失敗した。それはもう言い表せないくらいの大失敗を。新年早々ついてない。
 親戚とたくさん話をして元気を補充した後だったのに、もう全部使い切っちゃった。
 今日は休もう。そうしよう。

 天候は冬晴れ。雲は私を隠してはくれない。

Next