淡時間

Open App
11/3/2024, 10:52:16 AM

『鏡の中の自分』

冷たいものに触れる度に火傷する

此処 には ない あたたかさ を 求めて いる


爛れたのは自分自身?

見えない部分まで爛れた

裏側まで全部全部爛れた

黒ずんでくから苦しくなった

剥がれてくから苦しくなった

苦しんでいるのは自分自身?


否否否。

存在 しない あたたかさ を 求めて は いけない。

11/2/2024, 1:48:59 PM

『眠りにつく前に』

きっと明日には、わすれてる

この夜の綺麗さなんて

明け方の空には、かなわない

この夢の綺麗さなんて

貴方の本心には、とどけない

この心の綺麗さなんて


わすれないで、かなって、とどいて。

終わりなき物語でありますように。

幸せに眠れる夜でありますように。

涙を滲ませる夜が来ませんように。

11/1/2024, 3:19:06 PM

『永遠に』

あれから悠久の時が流れた

あれから何者にもなれなかった。


あのとき あのころ

私は天にだって昇れるような気がしていた


あれから幸福は得られなかった
あれから悲愴は得られなかった
あれから憤怒は得られなかった
あれから平穏は得られなかった
あれから特別は得られなかった


偶像に心を委ねた天使は、
何故自らを切り裂き微笑むのか。

10/31/2024, 12:03:26 PM

『理想郷』

恋をした天使は何をなくした?

目を耳を鼻を口を、失った
手を脚を胴を臓を、失った
翼を弓を輪を力を、失った

墜ちゆくまあるいものの中には1つだけ
気持ちだけが無くせなかった


快楽的一瞬における永遠を夢見た天使は
力を使うこと無く、理想を手にした。

10/30/2024, 11:58:15 AM

『懐かしく思うこと』

思うこと 言うこと 伝えること

話すこと 聞くこと 分かること


暗い部屋で聞こえる明るい喉と

投げられて散った後のダンボールと

絶対的な了承に散らかる教科書たちと

痛くて泣いても治まらない鼻血と

次は折られると思った右腕と

ご都合主義で叫び出す気分屋と

言うだけなのに怖かっただけの手のひらと

近頃減量キャンペーンのガラスの傷と

多分救えたはずの気持ちたちと

多分言えたはずの気持ちたちと

多分あったはずの気持ちたちと


何かあったはずなんだけどね。

Next