10/26/2024, 6:45:47 AM
『友達』
赤みを帯びたものは無くなった
終わりよ
戻れるものよ
運命と呼ぶには少し惜しい。
偶然と呼ぶには少し惜しい。
なくなくなくなりゆくしゅよ
10/24/2024, 12:29:14 PM
『行かないで』
クリアケースに入れておいた心臓
アルコールなんかで踊る携帯電話
ありきたりに絡まった言葉の端々
欲しかった理解への複雑な避難経路
恍惚的に散った花びらたちの冒険譚
たしか間違っておいた先回りの確信
地獄行き
そっちじゃないよ。
10/23/2024, 11:44:18 AM
『どこまでも続く青い空』
人は終わりを求める
せいかいに終わりなんてあるはずないのに。
人は始まりを求める
せいかいに始まりなんてあるはずないのに。
海に浮き空に沈む我らはきょうかいに立ち、祈る。
うみおとした てちがいの このあいに、
ふてくされた ただしさと このせかいに、
いさかいなき せいかいを ください。
10/22/2024, 1:05:31 PM
『衣替え』
手をかえ品をかえ人は人を求め続ける
価値を纏った人々は次なる価値を求め続ける
足りない願望は更なる願望を呼び寄せる
こなかったなら さらなるかちを。
小麦畑で捕まえて。
10/21/2024, 3:21:35 PM
『声が枯れるまで』
溶けた氷は固まらない
止まった時間は動かない
投げた賽には逆らえない
一瞬に賭けた全力はそんなものか
不可逆的な親切に立てる指はどれだ
結果、どうなった?
何を得て何を失った?
枯れ朽ちたものへは、賛美も非難も要らない。