淡時間

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7/31/2024, 3:47:23 AM

『澄んだ瞳』


目は前にしかついていない。

見たいものをその瞳に映すために。

向き合うために。目を背けないために。


行き詰まったら別の方を向けばいい。

そこに前も後ろも、右も左もないのだ。


私が見る先に、あなたがいて欲しい。

あなたが見つめる先に、私がいて欲しい。



濁りなく、澱みない私の気持ちよ。

どうか綺麗なままで。美しいままで。

どうか、あなたに、届いて欲しい。

7/29/2024, 1:51:40 PM

『嵐が来ようとも』


泣くのはやめた。

嵐が来ようとも。

雷が鳴ろうとも。


怒るのもやめた。

散らかっていようとも。

間違っていようとも。


悲しむのもやめた。

足が痺れようとも。

擦り傷が増えようとも。



私は、弱さを忘れない。

不完全な強さでも、

笑って、誇って、生きようと思う。

7/28/2024, 4:56:28 PM

『お祭り』

ああ、薄暗くなってきた。

ぬるい風と、やってきた。

この夏は、この夜だけは、特別。



聞こえる。

囃子が。風が。足音が。


揺れる。

提灯が。木々が。君の髪が。


触れる。

視線が。手が。心が。


ああ、甘い。甘い。

雲のような、この気持ち。


はぐれないように。どこかへ行かないように。

「手、繋ごう。」


今日は、お祭り。

7/28/2024, 3:48:03 AM

『神様が舞い降りてきて、こう言った。』

「幸せになってね。」



ああ、神様。

あなた様が、もしまだどこかにいるのなら。

あなた様が、私の、幸せです。

あなた様の存在を知ることが出来た私は、幸せです。

私の幸せは、あなた様です。

私は、十分に。そう充分に、幸せです。

どうか、どうか。祈りよ。届かないでください。

私の願いよ、叶わないでください。

私に、耳を貸さないでください。

私を、見つめないでください。

私に、触れないでください。

あなた様は、私の、幸せでした。

7/27/2024, 3:50:04 AM

『誰かのためになるならば』

私が“誰か”と笑い合う時、
他の“誰か”は泣いているのだろう。

私が“誰か”と悲しむ時、
他の“誰か”は喜ぶを分かち合うだろう。


私は、どんなことも厭わないぐらいに、
人を愛し生きることができるのか。

誰かのために泣くことができるのだろうか。
誰かのために笑うことができるのだろうか。

私は、あなたのために、

所詮、エゴのために

何かを選び続けなければいけないのか。


誰かのためになるのならば、

私は、

得るために捨てることを、選べるのだろうか。

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