栴檀 楝

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10/27/2021, 2:49:04 PM

<紅茶の香り>

朝方、彼女の入れる紅茶の香りが家に広がる。

少し眠いのかぼぅっとしながら、

紅茶を注ぐ彼女の近くにいる時は

アールグレイのベルガモットの花を彷彿とさせる。

10/27/2021, 11:04:46 AM

<愛言葉>

春、君と青いストックとアケビの花僕は買いに行く。

夏、君にサンビタリアを渡された僕は、

ブーゲンビリアを返す。

秋、君にシュウメイギクを見せられたなら、

冬、僕は黄色いスイセンを君と一緒に見に行く。

これが毎年の恒例行事であり、僕らの愛言葉だ。

10/21/2021, 12:57:32 PM

<声が枯れるまで>

声が枯れるまで、好きなことを叫ぶ。

声が枯れるまで、したいことをする。

声が枯れるほど、後悔もして、

声が枯れるまで、全力を生きる。

声を出す事は、生きる事ときっと繋がっている。

10/20/2021, 3:30:14 PM

<始まりはいつも>

それはとても、酷い日であった。

ただ、自分がやらかしてしまっただけ。

それでもいつものように無意識下で、小さく、

次は間違えない、と決意する。

ふと、気が付いた。ああ。次に進もうと、

始まりはいつも。

−−後悔の先にある、小さな反省だ。

10/12/2021, 5:57:03 PM

<放課後>

紅緋色に染まる、その頃の校舎。

その音楽室から見る、彼が好きだった。

でもきっと、これは伝えるべきでない想いだから。

その気持ちを、夕陽とともに沈めるために、

そのために、ただただゆっくりと、

クラシックギターを奏でるのだ。

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