狭い部屋


小さく
じっと
縮こまって
蹲って

そんな私には
これで十分なのである

失恋


その人でいっぱいで
どんなに想っていても
この気持ちが届くことはなくて
君も同じ気持ちなら
どんなにいいだろう

苦しくて辛くて
こんな気持ちになるなら
ドキドキしてた
片想いの頃に戻れたら
いっそ
君を好きにならなければ良かった

でもこの痛みは
知りたくなかったこの痛みは
前に進む為にあるのだろう

いつかこの恋が
良い思い出として
思い返せる日が
来るのだろう

正直


嘘つきは嫌い
そう言いながら
自分が自分の心に
一番嘘をついて
きたのかもしれない

正直でありたいと思うのに
なかなか難しい
正直なことが
全て良くて
全て正しいという
わけでもない

大切なことだけど
怖いことでもある

でもこれからは
できるだけ
そう有りたいと思う

梅雨


ザーザー
ジトジト
出かけるのも億劫で
憂鬱で
苦手な季節

しかし
蛙は合唱し
紫陽花は綺麗に色付く
やはり
恵みの雨なのだ

長靴で入る水溜り
傘にあたる雨音
子どもの頃のほうが
楽しみ方を知ってた気がする

必要な憂鬱

無垢


産まれたての赤ちゃん
何色にも染まってないもの

私はそんなものとは
疾うにかけ離れてしまった