5/24/2025, 10:49:05 AM
ふんふんと優しげな音色が宙に響く。
その鼻歌を近くで聞いていた僕は、苦笑交じりにそちらを見ると、一緒になって鼻歌を歌い出した。
響いている二つの旋律は何処か楽しげで、なんだか目から熱いものが溢れ出てきた。
そんな僕を見て君は少し驚いた顔をしたけれど、何も言わないまま、そっと近くで寄り添って、一緒に鼻歌の続きを歌ってくれた。
決して立派な音楽ではないけれど、僕にはこの鼻歌と君が支えのようだ。
そんな事実がなんとなく嬉しくて、鼻歌に少し力がこもってしまった。
#歌
5/23/2025, 1:20:02 PM
恋というのは曇天の空を、そっと温かな陽射しで包むような、春のように柔らかくて優しいものなのだろう。
未だに経験したことのないそれを屋上の寒空の下、お弁当を食べながら僕は想像する。
すると、ガシャンと建て付けの悪いドアから音がして、整った美しい顔の君が眩しい笑顔をこちらに向ける。
「来ちゃった」
太陽のような暖かい眼差しと、大きくて柔らかそうなブランケットを脇に抱え、こちらの隣に腰を下ろし、二人でブランケットを被る。
自然と肩が触れ合うと、なんだか優しくて暖かい気持ちになる。それが何だかむず痒くて、お互い顔を見合わせてはにかんだ。
どうやら君は僕に春を運んできてくれたみたいだ。
しばらく僕達は、暖かな優しさにそっと包まれたままだった。
#そっと包み込んで