昔は白い猫

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11/7/2023, 1:57:41 PM

〜あなたとわたし〜


ねぇ、いったい私たちの関係って何だと思う?

ずっと聞きたくて、とうとう言い出せなかったことだ。
悶々と過ごしたまま、でもあなたといると心地よすぎて、最後には関係を表す言葉なんてどうでも良くなっていった。

信じたかったからね。


   「都合のいい生き物同士抱き合って
    敢えて問わない関係が好き」



11/6/2023, 11:27:23 AM

〜柔らかい雨〜


夕立が上がった途端、西陽が差し始めた。
(あっ、チャンス)
夕飯の支度をしていた手を止め窓越しに、急いで東の空を探す。
目を凝らして端から端まで。

(あったー!)
大きな大きな弧を描いて、七色のそれは在った。

雨のいちばん降るここに移ってから、出現するタイミングが分かるようになった。
私にとって小さな特技である。


    「雨上がり今だけ魅せる瞬きを
          シェアしたくなる七色の虹」



11/6/2023, 8:00:28 AM

〜一筋の光〜


あの頃の私にとってのあなたは、生きる意味を再び見出すことのできる一筋の光でした。
真っ暗などん底で、気づけば死に方を考えている様な毎日。
そんな中、あなたへ繋がるきっかけを手にした私。
やっと人らしく、そして女として血が通い始めることができたのも、あなたという存在を得たからでした。


   「人らしく息できたのも泣けたのも
      あなたに触れた後からでした」