誰もがみんな苦しんでる。貴方だけじゃないのよ。
そう言われた。高校3年生の時、どうしても学校と大学受験の勉強が辛かったからスクールカウンセラーの人とカウンセリングをした。
そしたらそう言われた。
だからなんなんだろう。
私の苦しみは私のもので、本物だ。
みんなが苦しんでるから私も苦しむのは当然ってこと?我慢しろってこと?
意味がわからなかった。
でも、学校に行かないのも怖かった。
少しでも気を緩めて堕落したらもう戻れないと思っていた。自分のダメさが分かっていたから。
苦しみながら通い続けた。
意味も理由も何も分からないまま。
苦しいけど、従わなければならないとそう思い込んでいた。
だけど今だったら過去の自分にこう言いたい。
辛い時は休んでいいしあなたはダメなんかじゃない。
休んで復活しなくても、堕落したなんて思わなくていい。もうこれ以上辛い思いを抱え込まないで欲しい。もう限界だったよね。死ぬほど辛いんだったら、死ぬしかないと思うぐらい現実が苦しいんなら、逃げていいから。
逃げた先でまた新しい居場所を見つければいいから。
置かれた場所でなんか咲かなくていい。
あなたに合う場所を見つけて咲きなさい。見つける気力がまだ無いんだったら、気力が出るまでいくらでも自分のペースで休みなさい。
自分のペースで生きなさい。世間の圧力や敷かれたレールなんか気にしないであなたにしか生きれない、あなたの人生を大切にして欲しい。
追い込み続けてごめんね。
もう十分頑張ったからさ、どこか静かなところで、1人で、誰にも干渉されずに、休む時間をとって欲しかった。
よくこれまでがんばってきたよね。お礼に、がんばったあなたを幸せにするからね。あなたを尊重して、あなたがやりたいことを一番に考えていくよ。
もう社会のルールだとか、同調圧力とか、気にしない。誰のものでもない、あなたの人生を生きてください。
10年後の私より
金曜日のスマイルたちへ。
そう名前が変わったのはいつ頃だっただろうか。
時間の流れの速度が変わった気がしてならないのはいつからだったろうか。
でも、これほどまでに速い流れなのはきらいじゃない。むしろ好きだ。
記憶も何もかも消し飛ぶくらい、早く過ぎ去ってしまえ。
旅路の果てに、遂に辿り着いた。
これまで、本当にしんどかった。
苦しくて、投げ出したくて、仕方なかった。
でも、それでも人間が好きだから、なんとか食らいついて生きてきた。
人間が好きな人は、いつか報われる。
しんどくたって、その頑張りを見ている人は見ているし、評価してくれる人は思っていたより多かった。
そういうふうに見れなかっただけで。ただ、自分が悲観的になっていただけだ。
ありがたい。
この旅はまだまだ続くし、いつ終わるかも分からない。
この旅路が過去の私のような、さすらう人々へ届け。
ミッドナイトのドライブ、久しぶりに楽しい。
深夜の首都高は、スピードが出せて気持ちいい。
会社にいた時に蓄積された、鬱屈した気持ちを解き放つ。
側面にビルの光が並走する。
窓を全開にして風になるような感覚に浸る。
まるで自分一人だけがすきにできる世界に来たみたいだ。
明日の朝は寝不足で会社に向かうことは分かりきっている。
だからこそ逃避する。
全てのことを忘れるように。
深夜の空気は東京と言えど澄んでいて、気持ちがいい。
「おいしい...。」
風をひと通り浴びて、もう充分と感じたら、治安の悪い音楽をかける。
普段の自分からなるべくかけ離れている、腹の底から重低音が響くような、ガラの悪い曲だ。
ラップが聞こえてくる。
何を言っているのかは分からないし知ろうともしない。カッコ良ければそれでいい。
首都高をぐるっと1周したら、それでタイムオーバーだ。
それで満足したら万々歳。
物足りない感じがしたらなるべく人がいない、人工物の少ない、遠くへ、遠くへ、行くのだ。八王子や千葉方面など、とにかく自然の多いゆとりのある場所へ逃げる。
そこで癒されるまで走る。空気を感じたり、重低音ラップをきいたり、時には海に行く。
それが自分の機嫌の取り方。
なるべく長く自分と付き合えるように、好きなことをさせてあげる。
やるせない気分は逃避してやり過ごす。
そんな日々はどこまで続くだろうか―――と思いを馳せるが、そんなものは分からないし考えなくてもいい。
どうせ答えは出てこない。
今日も、明日のエネルギーを充電するため、ギアをあげる。
安心と不安
自分がそこにいていいと思わせてくれる居場所があると安心する。
自分がなにか役割を演じなければいけないと思って自分が空白になると不安になる。