「ねぇねぇ久しぶりに連絡してみた笑」
「元気かなって思って」
「別にどうってわけじゃないんだけど」
「お前との写真見つけてさ」
「懐かしいなって思って連絡してみたわけ」
「一緒にディズニー行ったやん、それのやつ」
「めっちゃ楽しかったくない?」
「お前もそう思うでしょ」
「やっぱ俺ら相性良かったんだよ」
「別の女のとこ行ってみたけどさ、やっぱお前だわ」
「勝手に別れて悪かったと思ってるよ」
「俺結構反省してるからさ、ヨリ戻したいんだよね」
「返事欲しいな」
「お前と同じ気持ちだと思ってるから」
「この時間さ、いつもスマホ見てるよね」
「バイト終わりでしょ」
「別に忙しくないよね」
「さっさと返事しろよ」
「俺反省してるよ?」
「なぁ?」
「×××!!!」
通知が止まらないなと思えば。
そういえば連絡先消すの忘れてた。
内容は……見なくてもいいでしょ。
すぐに相手をブロックして、未読の溜まったトークルームを削除した。
足元で鳴る、地面と紐がぶつかり合う音
あ、ほどけてる
壁際に寄って、そっとしゃがみ込む
小さい葉に小さい花
誰も見つけていないものを見つけた
いつもより形を整えた蝶を作り、花に見せびらかす
あなたに会えてよかった
またいつか
#靴紐
この人が好きだと思った
だから告白をした
この人を愛せたと思った
だから自分の心をすり減らした
だけど、私の想いは届かなかった
好きとか愛とかそんな感情はなくて
尊敬の気持ちを勝手に勘違いしていた
何も、何も残らなかった
尊敬は心を満たしてはくれない
#恋か、愛か、それとも
高校3年生の時の体育祭でフォークダンスがあった。男女が輪になってペアで踊るこの文化があるのは地元だけらしく、全国的にはなくなりつつある文化だ。
でも、好きな人と踊れるかもしれない高揚感は特別で、引っ込み思案の私にとっては最高の機会だった。
本番で私は彼と踊ることができた。振り付けで少し手が触れた時、嬉しさと恥ずかしさで顔が熱くなった。
「○○○さん、久しぶりですね」
そう彼が言った時、思わず顔を上げた。
私が彼に恋をしたのは1年生の頃。それ以来、文理が分かれて関わる機会なんてなかった。だから、声をかけてもらえるなんて、名前を呼んでもらえるなんて、思いもしなかった。一緒に踊った人全員に同じように声をかけていたとしても、私のことを覚えていてくれたことが嬉しい。
「sweet memories」と名付けられたこの種目は、私には甘すぎる思い出になった。
#sweet memories
#君と見た虹
知ってる?
虹の根っこには宝物があるんだって
知らなかった!
でも、根っこなんて見たことないよ
今だって山の後ろに隠れちゃってる
大丈夫、原っぱの真ん中なら見つかるかもよ?
たしかに!
ふふふ、お宝分け合いっこしようね
何が入ってるかな?
きらきらしてるといいなぁ
きらきらしてるよ、きっと!
次の虹が楽しみだね!