#36【桜散る】
葉桜になる前に、桜は思いを残してゆく。
ちり紙より透いた花弁を、そして思い出を。
散ったあとの、その潔さを。
伸び伸び生きる姿を。
葉桜になる前に、僕は何を残せただろうか?
#35【届かぬ想い】
一番は叶わぬ二の星
どうしようもなく 僕らは彷徨う
願いごとは落ちてゆき 落ちてゆくから
叶わぬのだ
泡を吹き出して立ちのぼった その詩を聴いて
きらきら星は海の底 一生懸命歌います
#34【快晴】
初めて見ました。
これが快晴というものなのですね。
……
やっと、やっとこの日が来ました。
……
この淀んだ歴史に、幕を下ろすことが出来るのです
だからマスター
……
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応答、してください。
あの日の答えを聞かせてください。
私の心は、いつ晴れますか?
#33【遠くの空へ】
空はいつも空いている
そこになにかを 埋めてみたい
空はいつも空いている
だからいつでも行けるはず
空はいつも空いている
なのにずっと眺めてる
空が空いていても
僕らはいつまでも掴まない
だからいつも 空いている
#32【これからも、ずっと】
雨が 降っている
窓の傍は冷たくて 眠たくなるよ
私を映した水滴は
とても真っ赤に染まっていた
ブルームスのオルガンが ひびき渡る
あぁ わたしにとっては
今がえいえんであり 永遠がいまなのだ
これからも、ずっと
わたしの、きおく、にずっ…