#21【花束】
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あの日
忘れたくなくて 大切に残した花束は
色あせることなく 私の記憶と
一緒に残っているよ
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「皆様お忙しい中、ご参列頂き…」
親戚とかの前で、花束を持ったのは
たぶんあのときで最後だね
「俺、この花が好きなんだよな」
そう言って、勿忘草を指さした君
何でって聞いたら
「…おまえに、似ててかわいいから」って
分かりやすく顔が、真っ赤
だからウェディングの時、迷わずこの花にした
「真実の愛」
ロマンチックな花を選ぶわねって、母に言われたよ
真実の愛を誓った、ずっとはなれないと誓った
あの日
…なのに、なんでだろ
家に帰る
ただいまも、言わない
私と部屋は、もぬけの殻
ふと、どうしてか手に持っている花束を
水の入った花瓶に入れる
それは、
勿忘草のドライフラワー
あの頃には戻らないと
分かっていても
もう一度戻れないかな
なんて
わがまま、だろうか
「私は故人〇〇の妻です」
#20【I LOVE...】
保存
#19 【優しい】
保存
#18 【ミッドナイト】
midnight
薄オレンジの湯気に 憂鬱の影
お湯で満たしたハコに
どっぷり溺れて ダンスホール
midnight
ブラックホールに漬け込んで
ひとつの輝きに 目を奪われていよう
蜃気楼を受信 idolを許容
midnight
もうすぐ消えゆく煙を
私であった なにかは揺らいでいた
それはもう、過去の事?
新しく生まれ変わる
「who are you 」
midnight
17【逆光】
逆光に うつる
ほくそ笑みかける おまえの顔
おーえ
勝ったとでも言いたげか
みじめだな
本当に
脚光を 背に
痛みつける おまえの拳
おーう
復讐心か
すばらしいな
本当に
透過光 うつすは
幼稚さながら おまえの心
おーや
以外とピュアか
痛みを知らない子供だな
本当に
逆行へ 向かう道
気付かずに おまえは歩く
おーい
大丈夫なのか
そこ
地獄だぞ
本当に