最初は何処にでもいる様な
至って普通の人だと思ってた
でも、それは初対面だからであって
本当は、かなりの個性派なあの人
顔はぶっちゃけ好みじゃないし
世間受けするような性格でもないし
個性の主張激しすぎるくらいの変わり者なのに
ただの、少し変わった
1人の人ぐらいにしか思ってなかったのに
気が付いたら
貴方のことばかり考えてるのはなぜ?
好きじゃないのに
自室に足を踏み入れると
それまでずっと保っていた
私である為の明るさや優しさ、
そして、『暖かさ』が
一気に失われるのを感じる
他の誰もいない私ひとりの、この空間は
私の中の不安や恐怖で雨雲を作り
いつも私の頬に雫を垂らす
外の世界で、いつも大勢の人に愛されている
『太陽』を演じるっていうのは
わかってはいたけど、やっぱり苦しいな
ところにより雨
あの人から興味を惹かれたい
それはもう、物語のヒロインみたいな
明るくて誰にでも優しくて
いつも暖かい光を放っている
それはもう直視出来ない程の
特別輝くような存在に…
私は、なりたくない。
あの人からの興味は勿論、視線も、心も
全て奪いたいの
皆を支えるような日差しなんていらない
視界に入れられない程の輝きなんて尚更
その瞳には、
貴方にだけ向けた、私の光と美しさと
夜に咲くような魅力が映ればいいの
空という広大な舞台で踊るのは
あの子のような、太陽だけじゃないのよ
月夜
貴方への、この魅惑的な感情は
こんな甘ったるい液体すら
苦く感じさせてしまって
貴方への、この膨らんだ妄想は
こんな可愛らしい容器には
収まりきらなくって
貴方への、この天邪鬼な態度は
こんな煌びやかなラッピングじゃ
カバーしきれなくって
今年のチョコレートは
貴方のせいで、一段と歪な物が
出来上がりそうですよ
バレンタイン
いつも一緒に居る彼等に囲まれて雑談してる君
その仕草や表情、一つひとつが私の目に映る度
一目散に、衝動的に、私の中の全ての気持ちを
届けたくなってしまう。
ですが、貴方にそれを「送ろう」とすると
どうしても力んでしまうんです。
会話ですら、まともな形にするだけで精一杯。
綺麗に梱包された箱も、荷台から下ろした時には
既に凹みまくりの状態になっちゃいます。
貴方を好きになったあの日から
見るに耐えない程に不格好で、不器用な
大きいお荷物を預かっております。
また、追加でお荷物が
日に日に増えている状態ですので、
早急に受け取って頂くよう
お願い申し上げます。
お届け時に、箱が変形している場合が
ございますが、中身に影響は及ぼしませんので
何卒、ご理解頂けますようお願い致します。
中身は全て「愛」となっておりますので、
お取り扱いには十分注意して下さい。
本当は、置き配にしてしまいたいのですが
受け取りのサインが必要なんです。
私からの、このデコボコになった沢山の愛を
貴方は拒まずに受け取って頂けますか?
伝えたい