【終わらない物語】
「うわぁぁぁ!!!」
起きたら体上が滝のようだった。
さっきからこれを何回も何回も繰り返してる。
いつ終わるんだろう。
そして、いつものように包丁を持った男がいつものように心臓を着いてくる。
「うわぁぁぁ!!」
そしてまた起きる。
これは本にまとめれば【終わらない物語】だ。
そしてこれが終わらないかぎり
この命も終わらないだろう。
【やさしい嘘】
「お姉さん、この後どう?」
「やめてください!」
「ちょっと、ホントにちょっとだからさー!」
「やめて!」
ガバっ!
「これ、俺のなんだけど」
「!」
見ず知らずの人のやさしい嘘が私を救ってくれた。
【瞳をとじて】
この景色にサヨナラをしよう。
この家にサヨナラをしよう。
この家族にサヨナラをしよう。
そして、この世界にもサヨナラをするんだ。
【明日に向かって歩く、でも】
明日は待っていれば来る。
座っていればたんたんと時間は過ぎる。
それでも、明日に向かって歩かなければならない。
でも、ちょっと寄り道もしてみようかな。
【ただひとりの君へ】
孤独の君へ。
君は、頑張って生きている。
でも、1人ではない。
「一人で生きている。」と言っていた人は
食べ物は盗んだと言った。
「一人で生きている」と言った人は
廃墟の屋敷に住んでいた。
それは、孤独なんかではない。
廃墟がなければ、その人は住む場所もない。
盗むものがなければその人この世にいなかった。
一人で生きている人なんていない。
1人で生きている君は
一人で生きていた君に
なってしまったのかな。