朝、太鼓の音で起きる。
窓から外を見ると、賑やかしい屋台に人だかり。
今年も騒がしい夏が来たんだなと思い、出掛ける準備をする。

花は綺麗に咲き、儚く散る。
まるで人の命の如く。

夜空に願った想い。
それは叶わない恋の話。
貴方に近づくことが出来なくとも、貴方の幸せを願って。
「好きな人が幸せに成ります様に。」
雲より高く、もっと高く掲げて天まで願う。

日差しは苦手だ。
陽より陰が好きな僕にとって、それは眩しすぎる。
日差しのような君を見て、嗚呼、眩しいな。って思った。

窓越しに見えるのは私ではない誰かと一緒に歩く君。
ふと目が合って、私は焦った。
急いでカーテンを閉めて自分の感情を塞ぎ込み、声を殺して泣いた。