雨の日は、涙を誰にも見せずに済む。
そんな日は、誰もが自由に泣ける。
嗚呼、ただひたすらに雨が降り続けてくれたらいいのに。
そう思った瞬間、雨は突然に静まり、その代わりに美しい虹が空に浮かんだ。
まるで、涙が枯れて笑顔に変わったかのように美しい。

あの頃は毎日生きることに不安で、何もかも投げ捨ててしまおうと思ってた。
けど今は少しだけ信頼出来る仲間ができた。
大丈夫。心配しなくて良い。
少しづつ歩いていけば良いんだ。

「生きなさい」
「生きて」「死なないで」
そんな言葉もう何百回も聞いた。
この世に価値を感じないのに生きていて何の意味がある？
そう思って何度も自殺未遂をした。
けど、どれも失敗だった。
その内に、死んでも変わらないと思った。
なら、せめて家族が死ぬまでは生きていようと思った。

生きる、それは私にとって最大の逃れられない呪縛。

昨日誰かが亡くなり、明日は誰かが誕生する。
こうして、私達は命を繋いでいく。

透明な水のように綺麗で在りたかった。
環境、精神的病、人間関係。
全ての影響を受け、私は濁った泥水のようになってしまった。