『大好き』
30年ほど前、生まれてきた息子を見て、毛穴という毛穴から初めての感情が噴き出した
親、友達、パートナー、、、
これまでの他者への感情とは比べものにならない、世界を美しく彩るエネルギーだった
一生守る!と決めた
ただ子供は一生守らせてくれる存在ではないと、ある時気づいた
今は16歳のわんこを一生懸命守っている
そのことにも限りがあることを知っている
どこまでも限りなく遠慮なく愛せる存在は自分自身なんだと、気づいている
いつかほとばしるような想いを自分に向ける日がくるのだろうか
『太陽のような』
中心で光り輝いている人
みんなの憧れ
太陽のような人と言われたかった時代もあった
自然に人が集まる家
そんな家の主も憧れた
でも年齢を経て気づいた
本当の望みは全く違っていた
人目につくのも苦手
誰からも頼られず、依存されず、自分一人で完結していたい
だから『太陽のような人』でなくて、本当によかった
真に望んでいる自分そのものだったんだ、きっと最初から
その自分を認めさえすれば
寝つけない夜が時々くる
考えごとも、深い悩みも、何もないのに
ぐっすり眠る、それにまさる幸せはないのに
眠っている間に全てを溶かして、目覚めたらすっきり一日を始めたい
それだけでとても豊かなのにな
『同情』
共感と同情、どう違うんだろう
共感は嬉しいけど、同情はいらない
ちょっと上から目線に感じる
ねっとりしている
母親が昔から自分の体質や身体について、
あそこが痛い、どこそこが調子悪いとしょっちゅう私に聞かせる人だった
最後に「あなたも同じ体質だから気をつけなさい」と言う
子供の私には呪いの言葉のように思えた
幼い私は母に同情していたのか、共感していたのか
80代後半になった母は、調子の悪いところだらけで、病院通いに忙しい
その報告やら愚痴やらを、私はやっと聞き流せるようになった
同じ気持ちになんてなりたくないし、なれない
『今日にさよなら』
彼女は私の宝物
彼女を抱きしめると、私の一部だとわかる
その感触も、その匂いも、忘れたくないのにやがて忘れるのだ
しっぽを振らなくなっても
吠えなくなっても
喜んでくるくる回ることがなくなっても
駆け寄ってくることがなくなっても
明らかな存在があればいい
穏やかに眠る様子を見られる日が
一日でも長く続くように、ただそれだけが願い
こうして今日を終えられる
今日も最高の日