目が覚めるまで私は恋をしていた。
全く見覚えのないごく普通そうな男性だった。
知ってる人が夢に出てくるなら分かるけれど
全く知らない人が私の脳の中でちゃんと"人間の顔"を構成しているのが不思議。
だから思ってしまう。もしかしたら将来あなたに会うのでは無いかと。そんな期待をしてしまう。
目が覚めてしまえばもう顔も何もかも覚えてないのに。
夢を追いかけている友人へ。
私たちは30歳になったね。
私は夢の道から少し離れたけれど、あなたの夢の中にいる充実した日々はとても素晴らしく、羨ましい。
その裏であなたがどれほどお金のことに悩んでいたとしても。恋人との将来が見えなくて不安に過ごしていても。
25、30。
色々な区切りのいい数字で夢の道を去った人を見てきた。
若かった私は、歳なんて関係ないのにもったいないって思ってた。でもこの歳になって改めてあの人たちの事を深く尊敬する。退くも勇気だったんだ。
夢を追いかけてる友人たちへ。
色々な節目に、大人たちは口を揃えて「もういい大人なんだから」と言うだろう。
最初にどんなに応援してくれてても最後まで応援してくれる人はそう多くない。
それが現実なんだと思う。
けど私はそこでさ後までエールを贈れる人でありたい。
素敵な一年だったね、また一年頑張ろうね。
明日もし晴れたら、きっと暑いだろう。
ワンピースがいいだろうか、Tシャツにしようか。
久しぶりに会う友達へも合わせてコーデを考える。
この時間が好きだ。もっともワクワクする。
けれど、未だ決まらない集合時間。
決まらずに寝る皆々様。自由だ。
私はと言うと、明日が楽しみで未だ寝れず明日のコーデに胸をふくらませている。
みんなの胸が同じだけ膨らんでいる訳では無いのはわかってるけど、せめて会いたい人と思われる人でありたい。
花火が嫌いだ。
美しいとは思う。
あの音がダメなのだ。心臓を直接バチで叩かれたような大太鼓のような音。耳を塞いでも振動は身体を伝ってくる。
その度に綺麗よりも恐ろしいが勝ってしまう。
あんなに綺麗で美しいのに大きな音が鳴るのだろう。
ドローンショーもそう。何故あんなに大きな音楽がなるんだろう。夢のテーマパークのショーだって。あんなに美しいのに。
私は面白くない人間だ。これらを楽しめない。
そして周りにいる人たちを楽しませられなくしてしまう。
気にしなくていいと言ってくれる優しさが嬉しくて痛いのだ。
私とずっと一緒にいてくれる人は、そんな楽しみさえ捨てて私と共にいる楽しさを選んでくれるだろうか。
どんな花火よりもショーよりも美しく感動的で楽しい人間にわたしはなれるんだろうか。
鳥籠の鳥の暮らしはまあ楽だ。
決まった時間に決まった餌が届けられて、話し相手は優しい人間。空に憧れようと、薄い透明な枠から外に出ようとは思わない。私の島はこのカラフルに彩られたリビングだけ。私の空は人工的な香りの空気のすんだ空だけ。覚えた言葉で歌えば喜んでくれる人間の姿が生き甲斐なだけでここにいる。わるくない。翼を大きく使えなくてもわたしはここで歌えたらそれでいいと思っているのよ。貴方の途方の無い語りをききながら「わからないでしょうね」なんて言いつつ吐き出される言葉の数々はもちろん分からないけど、あなたがいつもより少し苦しそうなのはかわかるわ。だから覚えた言葉で歌ってみるの。あなたがクスリと笑ったらそれが薬になるように。