らの

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7/28/2023, 12:35:20 PM

学校からの帰り道。
私はバス停からの道のりを歩いて帰っていた。
じっとりと張り付く熱気が鬱陶しい。
部活のせいで帰る時間が遅くなってしまい、空を見ると無数の星が瞬いていた。
その時。
どこからか太鼓の音が聞こえてきた。
お祭りでもやっているのかな?
そう思うと、自然と音の方へと足が向かっていた。

密集する住宅を無理やりどかして作ったような細い道に体を押し込んで歩いてゆくと、小さい頃よく行っていたお祭りとそっくりなお祭りがやっていた。
そこには小さな子供しかいなかったが、少女は気づかなかった。

「わあ……!」

ふと、急に世界が大きくなった気がしたが、気のせいだと思ってあまり考えなかった。




少女は、あれから10年たった今も祭りの中から出てきていない。














その祭りの名は、『時戻りの祭り』。
昔に戻りたいと強く願う者だけがたどり着くことの出来る不思議な祭り。

ともするれば、素晴らしい祭りだと思えるだろう。
だが、その祭りにはひとつ欠点があった。
それは、
「一度入ったら二度と出てこられない。」

そう、云わばそれは、入った者を閉じ込めて出られなくする、鳥籠なのだ。




           


             2023年 7/28 「お祭り」

7/27/2023, 10:28:10 PM

なんのために生きてるんだろう。
なんでみんなは当たり前のように生きているんだろう。
生きていて、いいことなんてあるだろうか。
その時、神様が舞い降りて、こう云った。
「生きることに救いを求めちゃあ、いけないよ。」

2023.7/27 「神様が舞い降りてこういった。」