雨音に包まれる、というと、車の中でもいいんだけど、もちろん圧倒的に山の中で、360°雨の音。雨具のフードやテントに打ち付ける雨粒、風に鳴る木々の葉、そしてときどき光る雷鳴。
なんだけど、どうしても吹き付ける雨で顔もべたべた、メガネなんか使えなくなってるし、地面もぬかるんで水分がじわじわと靴下やパンツに染み込んでくる、頼りのテントもなぜか雨漏りし始めるので、もうたいがい身体はずぶ濡れで、冷たくてかなわない、現実にはかなり途方に暮れた状況になるはず。
なのでむしろ某動画サイトの『雨のキャンプ動画』を、照明を落とした部屋のテレビ画面で、音のいいヘッドフォンで音量を上げて、up主といっしょに無言でコーヒーなんか飲みながら見るのがベストだと思う。
どうしてこの世界は、こんなにエモいことが起こるんだろう…!
ならばいいんだけど、
どうしてこの世界は、こんなロクでもないことばかりなんだ…?
とか思い始めたら、それは社会に対応できずに適応し損ねていく徴候です。
ここが、頑張りどきです。
もっとも、たいがいそれは、社会のパワーバランスとかいうギャンブルに血眼になるようなものなので、よく考えたら天下一武闘会みたいなのにここで優勝しなくても、そこまで熱くならずどうでもいいといえばどうでもいい。
でも、10代とかならそれは必要な通過儀礼だし、世界も広がります。螺旋丸が撃てるくらいまでは頑張れ。
少女の夢って、みんな「素敵な男子から告白されてそのまま結婚...」あたりをイメージしてると思うんだけど...
「経済的に自立してマチュピチュとウユニ塩湖に行きたい」とか「株とか先物相場で安定した家賃収入を確保して、あとは海外旅行しまくりたい」とか「男に独占された政界で初の女性首相になって連中を跪かせたい」とか「まったく斬新な高エネルギー兵器を考案して世界のパワーバランスを塗り替えたい」とか「昆虫が媒介する致死ウイルスを遺伝子操作して、もはや害悪でしかなくなったこの人類を浄化させてあげる♡」とか「推しの〇〇→××の二次創作なら永遠にやれる、なんなら自分のオリジナルで天下を獲る」とか「高次元に遷移してプレアデス星団評議会の総裁になって悪の思念体勢力と決戦する」とか「フィールズ賞とH氏賞を同時取得するか、可能ならばゴンクール賞も獲る!」かもしれないじゃん。
賢い女子高にはこういう面構えが違う女子が沢山いるぞ!
さあ行こう、オフトゥンから出て、いい加減限界だぞ、もう行くんだ、行かなきゃ本当にダメなんだけd…
(いや、映らないと思うんだ、たとえ地面が白いコンクリートでも。水の層がかなり厚くならないと...)