#46 大切な人がセーターを編んでくれた。
このセーターをきて、出かけることが出来ますように。
まだデートもし、10代なのに。
そう、点滴につながれながら車椅子に座って思っていた。
___セーター
#45 生きる時間自体が短いのに、病気のせいで一日の時間も短くなっていく。発作が起きて、薬を飲んで意識が落ちていく。
気持ちも毎日、落ちていく。その繰り返しだ。
生きる意味もなく、少ない楽しみも必死に探してた。死を近く感じる中で、、、。
しかし、生きたい希望を見つけた。
検査に行く時に出会った。
___落ちていく。
#44 いつか、彼と幸せな夫婦になれるかな。
ずっと先の今日、笑い合えるだろうか。
未来がない私には、あり得ないことだけど、、、
どうしても行きたい。死にたくないよ…。
ベットの上でそう願う。
___夫婦
#43 病室で看護師と話している時、この病院に入院していると言う中学生の名前を聞いてしまった…。
それはクラスメイトの彼の名前だった。
あの日すれ違った人はやっぱり、そうだったのかもしれない。
まさか。そんなはずない、そう思いたいけど、それが現実だ。
廊下で倒れていた彼。何か病気を抱えていたの…?
いつも平常な笑顔に問いかけたくなる。
「私も……、同じだよ。一人で抱えることは凄く辛いよね。」って。彼のことを思うと、ギュッと心が締め付けられた。
私は、どうしたらいいの…?
もう少しで死ぬ。そんな命と持った私なんかが、苦しんでいる彼に、頑張って、なんて言えないし、頑張っている人に頑張れ、って言うこと自体も好きじゃない。
………もう少しの人生なのに、楽に自由にさせてよ。せめて、自分だけを見て生きさせて。周りの人なんて気にしてられないのに。必死で助けたくなる。その感情に死にたくなった。
私は……
___どうすればいいの?
#42 私にとって宝物は何だろう…
今日は特に、生きる意味を感じなくて、ただぼーっと真っ白な天井を見つめていた。
宝物。そう考えると、一瞬、彼が浮かんだ。
あれから、ずっと学校も休んでいるし、彼が学校に来たのかも、何もわからない。彼の姿を思い出していると、昨日、廊下ですれ違った人を思い出した。
少し、雰囲気が似ていた…。もしかして…?
そう思ったけど、流石にそれはないかな。
彼が入院しているはずなんてないよね……。きっと。
___宝物