宵空を吸いて吐いてをくれぐれも酸いも甘いも 溶けかけてゆく
「たそがれ」
宵空や蜜柑6個の箱重し
「たそがれ」その2
黄昏に心は一片はがれゆく
「たそがれ」その3
黄昏にゆうづつひとつ一段と西赤らめる弾道ミサイル
「たそがれ」その4
今日はどうもお題に対して考えがまとまらないや そんな日もあるか
「きっと明日も」
明日やるの明日はずっと来ないけど
今日おまえんち?行けたら行くよ
「きっと明日も」その2
旧校舎誰も知らない踊り場でしゃがんで君と予鈴が鳴るまで
「静寂に包まれた部屋」
大粒の汗が伝わる父の背の五分の沈黙破り水風呂
「静寂に包まれた部屋」その2
空の棚
また明日
待ってますねと
店員の笑み
ケーキより甘い
「別れ際に」
百貨店の幕下りるまでの一時を
行きつけの店の馴染みの人と
「別れ際に」その2
曲がり角
たしかめるように
木霊する
おわりの遊び
「またね!」に「またね!」
「別れ際に」その3
性急な雨雲レーダー手がかりに
困ることなく 虹 見ることなく
「通り雨」
会う雨に名を付け
君を懐かしむ
余は通り雨かいな俄雨
「通り雨」その2
通り魔と
空目をして
ひりとして
空に目やりて
通り雨 来る
「 通り雨」3