僕はなんとなくの気持ちでペットショップという世界へと足を運んだ。
だがそんな何となくの気持ちが僕を苦しめることになるとは考えもしなかった。
お店に入るとまずは少しの獣臭さを感じたがそこまでは気にせず歩を進める、そしてたどり着いた。
ショーケースの中に入っているねこちゃんは奥の隅の方でこちらに背中を見せ寝ていた。
そこには世界があった、ショーケースという世界、その外にはペットショップという世界、その外にはショッピングモールという世界、さらにその外には日本と、無限に広がる世界の一部の世界がそこにはあった。
そして僕が近寄って、中腰になり見つめようとした時には猫ちゃんは僕の存在を認めて、こちらに左に首を回して見てきていた。
まるで珍しいものを見るような丸い目をしている。
それはおそらくここのペットショップの影響もあるのだろうかと感じた。
僕がここに来たときからすごく広いわりに他のお客さんが見当たらない、おそらくいつもこんな感じなんだろう。
だから人が来ただけで珍しいと思う。
そしてまた首をもとに戻してるのかと思いきや、今度は右側から首を回して僕の方をみてきた。
そしてこちらに近寄ってきた、ショーケースの隙間から鼻をクンクンさせて、おそらく僕の匂いを嗅いでいるのだろう。
その光景に少し胸が痛む。
そしてねこちゃんも中腰のようになり、ショーケースの中から外へと目を向けていた、僕を見ていたのかはわからないが、ねこちゃんは下の方を見ていた。
もしかしたら首を上に動かすのが面倒だったのかもと僕は思い、少し心のなかで微笑む。
その顔に合わせるように僕はしゃがんでねこちゃんとの目線を合わせた。
そしたらねこちゃんと僕はしばらく見つめ合った後、ねこちゃんは僕に大きな背中を見せて横になった、顔も向こうに向けている。
疲れちゃったのかな、僕はまたここのろ中で微笑む。
こうやってショーケースという小さい世界でずっといるであろうねこちゃんを想像すると、僕は心が少し痛む。
この子は、この子たちは誰かに指名されるまでずっとこの世界がすべてだと思ってい生き続けるのかなと考えてしまう。
世界はもっと広いことを知らないままでいるのだろうかと考えてしまう。
無知であることは第三者としてみれば心が痛むものだ。
そしてもう帰ろうかと立ち上がるとショーケースの右上には値段が書かれているポップが付けられていた。
それを見て、また僕はさらに心を痛めた。
もしかしたら日本というショーケースの世界に入れられている僕のことを心を痛めてみている何かがいるのかもしれない
真昼の夢
「おまえは醜い!」
「おまえは社会不適合者だ!」
「おまえはこの世の中にいらない!」
「早くし、」
15時、僕は今日もこの時間に目を覚ました
不眠症とは恐ろしいものだと実感した
夜に寝れないくせして、昼には寝れる、なんでなのだろうか
体中が痺れる、頭痛、体のダルさ、気持ち悪さ
休息のための睡眠なのに、寝起きにはいつもこれらがつきものだ
今日も罵倒される悪夢を見た
いつも決まって悪夢を見るのは昼だ
今日も夜がやってきた、僕は寝るのが怖い
明日が来るのがどうしょうもなく耐えられない
だから今日も夜遅くまで非生産的な動画ばかり見て過ごしている
だからといって勇気を出し動画を止めて、部屋の電気を消して寝ようとしても、寝れない
どうやって寝ればいいのかもわからない、昨日までの僕はどうやって寝ていたのかすら思い出せない
手紙を開くと
「これって、、何のやつやっけ?、、」
私は都会の大学に合格して今年の4月から上京するための荷造りをしていた。
その最中、私は見覚えのない手紙を見つけた。
小さい頃によく読み聞かせてもらっていた絵本の間から落ちてきたのだ。
、、、私は自然とその手紙を開けていた。
「これ!?」
「ねぇお母さん、これ、、」
私はリビングでお昼のバラエティ番組をおかずにお茶でくつろいでいた母に先ほどの手紙を渡す
「なぁに?手紙?そんな書く子やったっけ?」
「なんかあった」
私はテレビを見ながらそう言う。
「そうっうふふ、ありがとね」
母はそう言って手紙を受け取り早速開く。
「『おかあたん、だーーいすき』ねぇ」
お母さんはわざわざ声に出して読み上げた。
「音読せんでええよ!!」
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね