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6/18/2024, 10:29:33 AM


子供の頃、親戚に頼み込んで

河川敷の歩道で持ち上げられるのが好きだった。

砂をかぶった冷蔵庫や自転車が林から覗いた。

遠くには暴れ川がごおごおと流れている。

私は足を放り出して、めちゃくちゃに空を歩く。

私の脇を掴む強い手とともに。

#落下

6/13/2024, 1:02:35 PM

時を重ね、同じ色だった私たちは

いつの日にか違う色になっていた。

それでも同じ根本。

本当は違うのに「一緒だ」と触れ合った。

花は移り変わる。

季節が変わり花がしぼんだ頃、ようやく安堵した。

一緒にいなければ嘘を重ねることもない。

#あじさい

6/7/2024, 11:09:25 AM

ブザーが一斉に鳴った。

いつも通りの君の匂い

背中だって体の重さだっていつも通り

だけど、心臓の音がいつも早く聞こえる

こんなので助かったって嫌だ

「君を守らなきゃだから」

君は優しい

私達にこれから起こる
怖いことを見せないように
目元を隠した

#世界の終わりに君と

6/1/2024, 12:19:40 PM

雫は屋根の隙間を通り

袖口は柔らかく濡れていった。


寝静まったパーキングエリア。

遠くに光が見える。

あの人もきっとそのなかに。


雨足が強くなる。

ショーシャンクの空に

みたいにできたら

気持ちを洗い流せるんだろうか

#梅雨

5/23/2024, 11:04:13 AM

檻の扉は、はじめから開いていました。

すぐ私が逃げられるくらいの力で抱きしめる彼が
憎くて愛おしかったんです。

逃れられないのは私の方で、
なにか理由を探しては留まっていたんです。

#逃れられない

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