あの人のこと、好意はあった。
でも、好きだったのかどうかは分からない。
もちろん嘘ではないけれど、
恋、だったのだろうか。
身を焦がすような、本当の。
「本気の恋」
カレンダーか。いろんなタイプがあるけれど、私の
部屋にあるのは、卓上カレンダーだ。
毎年100円ショップで、特にイラストの無い、少し細長いものを購入している。
実は、数年前まで、カレンダーは持っていなかった。日付や曜日は、携帯の待受に表示されるし、手帳も持っているからだ。仕事が変わって、シフト制になってから、それを書き込むために買い始めた。(シフト表も職場から渡されてはいるのだが)
携帯の中にもカレンダーはある。使ってはいないけれど、日記帳と同様、便利な時代だなと思う。
月が変わっては1枚めくり、今年もあと残すところ4枚になった。店頭では来年のものが、もう並んでいたのを見たような気がする。早いけれど、もう買っておこうかな。
「カレンダー」
何となく別れることを感じていた。
そしてそうなった。自然にそれを受け入れた。
だから喪失感は無い。
思い出は過去に置いて、普通に生活している。
だけど、どうして離れていったのか、
それはもう分からないままで。
未練は無いけれど、もし何かで再会したとしたら、
訊いてみたい気持ちがわくかもしれない。
でもそれを口には出さないだろう。
なぜなら、それをすると、思い出が顔を出し、
今の生活が変わっていくかもしれないから。
そしてそうなった時、今度は再開が終わった後、
喪失感を味わうのかもしれない。
「喪失感」
君が好きだ。
この愛しい想いは誰のものでも無い
僕だけのものだ。
「世界に一つだけ」
絶えることなくリズムを刻む。
緊張していようとリラックスしていようと
その動きは止まることはない。
命が尽きるその時まで。
「胸の鼓動」