終わりなき旅

君とふたりで歩くこの旅は、きっと終わりなんてない。
...と、錯覚するほど長くて、でも苦ではなくて。
どれだけ長い道のりでも、いつか終わりは来てしまう。
そんなこと、とっくに気づいている。私も、君も。
いつか旅の終わりが見えたとしても、
知らないふりして、無視して。2人で進んでしまおうか。

「ごめんね」

「あの時のこと、本当ごめんね...。」
「？…あぁ！全然いいんだよ〜！」
たった一言勇気を出しただけで、
心がすっと軽くなった気がした。
君との距離が近くなった気がした。
自分のこと、少しだけ好きになった。

半袖

暑さにやられて、教室でへたり込む。
見渡してみても、大半の生徒は半袖で過ごしていた。
少しでも涼しくなれる気がして、窓際へ向かう。
流れる汗が目に染みる。窓の外には風はなく、
気温だって中とほとんど変わらなかった。
もう既にこんなに暑いのに、まだ5月下旬らしい。
これから始まる夏本番…乗り越えられる気がしないな。

天国と地獄

人生が終わったのなら、天国とか地獄とか、
どうでもいいから早く生まれ変わりたい。
ずっとずっと地球で過ごしてきたのに、
違う世界で永遠に不自由なく…。
私はそれで幸せになれる自信がないな。

月に願いを

満月が少し過ぎた今夜、変わらず空には月がある。
いつも優しい月うさぎが、今日もこちらを覗いている。
他に星は見えなくて、ただ1つ輝く月に願いを送る。
……月に願うなんて、聞いたことないけど。
それでもいいから、少し縋らせてほしかっただけで。