胸の鼓動
私は今年から家庭菜園をやっている。
ナス、きゅうり、トマト、ピーマンなど初心者向けのラインナップ。話はそれるが、2年前に、家を引っ越して、現在地に…何かと忙しく、2年のブランクの後の再開。ところが環境が変わって日の当たり具合のせいなのか、以前とは勝手が違い今年は上手く育たない…ナス、きゅうりは、なんとか育ってるのに、トマトだけは危うく死にかけるとこまで行った。が、いろいろ努力して、甦ってくれた。今では。たわわに身が成っている。もう死ぬのか?とまでに弱ってたトマトが、甦ったのを確信した時、心臓の鼓動がはっきりと聞こえた。それは、多分、初恋のひとに告白した時以来…半世紀も前の話。
#踊るように
昔、米国のヘビー級チャンピオンでモハメド・アリというボクサーがおりましたが、その選手のボクシングスタイルを(蝶のように舞い蜂のように刺す)と形容しました。それまでのヘビー級のボクシングは筋肉の化け物みたいな男たちが、ベタ足でお互い近づき、力まかせに殴り合うのがスタンダードな戦い方だったのに、モハメドアリ(デビュー当時はカシアス・クレー)が相手の繰り出すパンチを華麗で軽やかなフットワークでかわしながら、的確で鋭いジャブを繰り出し、相手を徐々に弱らせて.最後にはマットに沈めるという戦い方をした選手でしたねー。でも、そこで形容した蝶のように舞いは、実は舞っているのではなくて、美味しい蜜を求めて花々の間を飛び回っているのが、舞っているように見えている。すなわち(踊るように)飛んでいたということですね。
朝、目を覚ます。
布団に入ったまま、真っ直ぐ前の壁に掛かった時計を見る。『5時か…』
窓側の方に目をやると、外は少し薄暗い。5月6月なら、景色が隅々まで見える時間なのに…9月ともなると、さすがに、明けるのが遅くなってると感じる。「さて、起きるか」
布団をあげ、パジャマから家着に着替えていると、覚まし時計のアラームが鳴った。5時15分に設定している目覚まし時計。
近頃は、それより早く目が覚める。「年かな…」そう思える今日この頃。『もう要らないか?俺には…』
もの心がついた頃からずっと付き合って来た「時をつげる」目覚まし時計。私は、その見慣れた古時計を、しばらく、ぼーっと眺めていた。
その昔、まだ小学校に上がるか上がらないかぐらいの頃だったか、夏に、両親に連れられて、海辺に建つ旅館に泊まった事がありました。次の日の朝、目を覚ますと、かすかに、波の音が聞こえたのを覚えています。朝食はうにご飯。
きらめきって言葉、けっこう耳にするけど、その意味をあまり理解して使ったことなどない。調べてみても、いまいちはっきりとわからない。何度もその言葉を、繰り返し、唱えていたら、なんかその響きに、似てる言葉が、ふと浮かんで来た。ときめき と ゆらめき。なるほど、イメージ的に似ている感じがする。ときめき。うーん、いい言葉!わたし的には、なんか女子校生の特権的言葉。初恋の香りもしてくる。憧れの先輩に突然声をかけられ、まごまごしてしまった純情だったあの頃…思い出すなあ!なんてね
因みに、私はいい歳の、おっさんです。
きらめきからだいぶ脱線してしまいました。