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10/12/2024, 1:01:26 PM

夕陽が差す陽だまりの中で

湯気が立つ演劇みたいな拍手だけ

鈴虫みたいに鳴くあの楽器も

照らされただけのポスターも

今となっちゃ古臭い思い出だって

言わず知らずあたしはうっぷせて

前上がりはできるのに

逆上がりはできないなって

世界が逆さまの中で

綺麗に笑う、日差し

10/11/2024, 12:10:59 PM

亜麻色の髪が靡く

ぼくたちは煙草みたいな関係ね

って呟く君が白い足を覗かせながら笑う

わたしは一人 たちこもる限り

辛いとか苦しいとかぜんぶ消え去れと言った

辛かったんだ

苦しかったんだ

痛かったんだ

感情が消えない前に

じゃあまたねと優しく笑う

あの部屋で過ごした日々も

あの空間のお気に入りも

なくなっちゃったね

なくなってしまった


10/10/2024, 10:18:51 AM

なんで好きになっちゃったんだろう

ぼくはあなたを忘れたはずなのに

初恋と呼ぶにはまだ早かったのかな

早い蕾が散る季節だねって

初々しく言って

薫る花束の匂いと

甘いケーキが置かれた机に

ぼくはそっと蝋燭を落とす

涙は知らないあえてない

君は知らない涙の落とし方

綺麗に落ちるのはぼくだけ知ってる

ほらと渦巻いて

ぐうのお供出ないわね

10/9/2024, 10:18:06 AM

腫れた傷物には春は来ない

膨らんだ蕾があなたを待つ

舟に乗って月面の下へ

すいすい泳ぐ筏にぼくは

月明かりの海は綺麗だねと

白い服をくるくる回して

一本の花を差し出す君に

手送りは要らないのにって

少し笑う

10/8/2024, 10:19:49 AM

焦げたパンの味も

変わらない日々も

紅茶の甘さに溶けて

砂糖に混ぜる

苦しんだ珈琲の痛み

新しい空間の中で

窓際に置かれたまんまのソファが

優しい日照りに輝く

生活も

環境も

その場所だって変わらない

あなたといたお気に入りの

優しい

悔しい

微睡んだ

あの日々

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