もう、遅かった。何もかもが、遅かった。タイミングも悪かったけど、これって、縁がなかったってことなのかな。あなたと出会えなかった空白の日を、今更埋められない。

雨の日に、君と出会った。
傘もささず、雨にうたれている君に話しかけた。
あの時、声が震えていたのを今でも覚えている。
君の笑う顔に、心をうたれた。
連絡先も知らないけど、またどこかで会えるかな。

ページをめくると、あの頃の思い出が残っている。
キラキラした目で、笑顔の自分がいる。
あの頃は、楽しかったな。
君のことが大好きでしょうがなかったな。
今はもう未練はないけど、君のと思い出は好きだよ。
前を向いて走っているから、もう大丈夫。

夏の忘れ物を探しに、どこへ行けばいいのだろうか。
もう、見つからないかもしれないのに。
キラキラした、純粋な気持ちを。

もう、追うのはやめよう。
十分頑張ったんだ。
きっと、縁がなかったんだね。
離れるのは辛いけど、これが一番いい選択肢だから。
だけど、たまに思い出させて。
ここにある、君と過ごしたかけがえのない思い出を。