真昼に夢を見た。
幼い頃の夢。
あの頃は、楽しかった。
何の悩みもなく毎日楽しかった。
もう、悩みたくなんてない。
何かに向き合うことにすごく疲れた。
だから、戻りたい。
全部忘れてもう一度人生をやり直したい。

今だけ、心だけ、逃避行してもいいかな。
現実から、目を逸らしてもいいかな。
向き合わなきゃ行けないことばかりで嫌になる。
ごめんね、少しだけ、逃げさせてください。

どうか、この想いが届いてほしい。
でも、自分の口からじゃ絶対に言えない。
だから、言葉以外で伝えられたらいいのに。
知らないうちに、気づいてくれたらいいのに。
なんて、図々しいかな。

この願いは、誰にも話したことがない。
ずっと、ずっと隠してきた。
知られるのが怖くて、否定されるのが怖くて。
だけど、叶えたい。
どうしても叶えたい願いがある。
短冊に書いて、奥にこっそり吊るした。
神様、どうかこの願いを叶えてくれませんか？

空がピンク色の夕焼けで、とても綺麗だ。
この夕焼け、あの人とよく見たな。
あの人は何も思ってないんだよ、きっと。
わかってる、わかってるけど、ときどき考えてしまう。
もう一度あの人と恋がしたいって。
あの時の自分は、今までで一番輝いていた。
過去を振り返って、何度も泣きそうになった。
あの日のときめきを、もう一度。