ささほ(小説の冒頭しか書けない病

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6/10/2024, 10:28:10 AM

やりたいこと

todoアプリを使うのが苦手でゲームっぽくなってるのとか予定をこなせたらごほうびもらえるのとかやってみたけどダメで、やりたいことってなんだろなあと呟いたらスマホが反応して言い出すには「やりたいこととやるべきことは別です」、そうだよね、なんで忘れてたかな、やりたいことは決まってんのよ、秘密結社のトップだもんあたし、目指すは世界征服と人類絶滅! でもとりあえず晩御飯つくろ。

6/9/2024, 10:34:37 AM

朝日の温もり

何年振りだろうかと自分に問うてみるが、思い出せぬ。Interview with the Vampireを見たとき映画の朝日では感慨はあまりないなと思ったのを思い出すが、あんなのはごく最近のことだから思い出せるだけだ。長く生きた。もう消えてよいと思う。カーテンを開けて東の空を見つめる。日が昇ってくる。案外暗い。思い出にある朝より寒い。しかし確実にこの身を焼く朝日、その温もりの懐かしさよ。

6/8/2024, 10:22:41 AM

岐路

私は毎日岐路に立つ。朝の窓を開け放ったとき、お昼どきのコンビニで小銭を落として放置したとき、アサヒとキリンとサッポロとサントリーとどれにしようか悩んで結局奮発してヱビスにしたとき、私は毎日どころか毎分ごとに岐路に立ち、朝の窓を開けない私、小銭をきちんと拾う私、ヱビスじゃなくてバドワイザーを買う私、無数の私が無数の宇宙で、さらに毎秒ごと岐路に立ち分裂してゆく。

6/7/2024, 10:25:39 AM

世界の終わりに君と

いやだめだこれはつまらなさすぎる。世界の終わりは一度しかないと君は思ってんのか。クソつまらんな。僕は夜の屋上に立ち世界を見下ろしながら君に命ずる。君の世界は今から終わる。世界の終わりに君は僕と踊れ。君の世界は今後何度も終わる。僕が保証する。すべての世界が終わるとき君は僕の言葉の意味を知るだろう、ほら、今この瞬間にも君の世界が、僕の世界が、すべての世界が、終わる。

6/6/2024, 10:22:49 AM

最悪

彼女は自分が開けた箱の中を見つめた。暗い穴のように見える箱の中。もうきっと何もない。何もないことを祈りつつ彼女は自分がやってしまったことを考える。不和、諍い、疫病、嘆き、盗み、嘘、老衰、疑い、嫉妬、ありとあらゆる世界の悲しみと夜の子どもたちを彼女は解き放ってしまった。「最悪だ…」と涙する彼女の耳に小さな明るい声が聞こえる。「最悪です。ほんとに最悪です。つまりこれ以上悪くはならないんですよ」…パンドーラーは顔を上げ声の主を探す。最悪の次にやってくる何かを。

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